王様の囲いの一つ「ダイヤモンド美濃囲い」
王様の囲いの一つ「ダイヤモンド美濃囲い」

修行生の大原です。
将棋ファンの方なら御存知かと思いますが、
今年の名人戦は、森内名人が
挑戦者の羽生3冠を下しました。

名人戦における、
この2人の対戦は3年連続で、
しかも羽生3冠は3年連続で敗退という
結果となりました。

今年の名人戦の前、羽生さんは、
名人への挑戦を決める順位戦という棋戦で圧倒的な強さを誇り、
「今年こそは名人位を奪回か」
とファンからの強い期待を背負っていました。
しかし、結果は敗北。
おそらく羽生さんは、相当無念だったのではないかと
多くのファンが心配しました。

将棋界には、名人位を含めて
7つの大きなタイトルがあります。
羽生さんは現在3つのタイトルを保持し、
3冠と呼ばれています。

20代からタイトルを常に保持してきた羽生さんですが、
現在の将棋界は、若手もかなり強くなってきていて、
羽生さん世代も安泰ではありません。

そんな中、羽生さんともう一人、
現在3冠を保持している若手がいます。
その若手棋士とは渡辺竜王で、
4年前に羽生さんと竜王戦において
棋界の歴史に残るであろう
熱い7番勝負を繰り広げました。

その渡辺竜王と、羽生3冠が、
名人戦終了後に「棋聖」というタイトルをかけて
戦いました。
(余談ですが、3冠どうしのタイトル戦というのは、
おそらく過去にないのではないでしょうか。)

頭角を現し実績を積み上げてきた若手の挑戦に対して、
羽生さんの防衛をかけた戦い、
という構図です。

この戦いで羽生さんが敗れれば、
タイトル保持数からみて、
将棋界は世代交代したという見方も
できるかも知れません。

しかし、先日の名人戦の結果を引きずることなく、
開幕から羽生さんが2連勝。
結果、3勝1敗で防衛を果たしました。

多くの大舞台を経験しているからこそ
名人戦のショックは孤独なものだったはずですが、
それを全く見せない彼の強さ。
次の大舞台で淡々と実力を発揮する。
まだまだファンを離すことない、
人としての魅力を感じずにはいられません。

 大原
 

 

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