下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。

5月初旬 大阪の山中にて
5月初旬 大阪の山中にて

蒸し暑い日が続いていますが、
暑さで体調を崩したりしていませんでしょうか。

清代の葉天士は「温熱論」で、
外から感受した熱邪について
「衛気営治弁証」を提示しました。
これは、温熱の邪は「衛・気・営・血」の順に深入し、
それぞれの段階において特有の病機と、
それに対する治法があるという弁証の考え方です。

一般的に、外から感受した温熱の邪は、
衛分→気分→営分→血分の順に深く伝入します。
これを「順伝」といいます。

衛分証
衛分証とは、病位が最も浅く、表証に属す。
温熱の邪が衛表を犯し、衛気の機能が
失調して出現する証候である。
一般的には証状は比較的軽く、その性質は実熱に属す。

気分証
気分証とは、温熱の邪が裏(り)に入って
気機(気の運動)を障害する病証であり、
各臓腑の機能が失調して起こる証候をいう。
邪熱壅肺証、陽明気熱証、脾胃湿熱証などが相当し
その性質は実熱に属す。

営分証
営熱証ともいわれ、邪熱が血分の軽浅に侵入し、
営陰を損傷して心神に影響を及ぼしているもの。
夜間の発熱が増強、ひどい場合には昏睡、うわごとが出現する。
その性質は実熱に属すが、実中に虚象がみられる場合もある。

血分証
血分証とは邪熱が血分に侵入して耗血・動血する病態で、
営分証よりも重篤である。

また、上記以外に、一般の伝変法則によらず、
衛分の熱が心包に「逆伝」するなどして起こる
「心包証」があります。

心包証
「熱閉(熱入心包証)」と「痰蒙」を包括したもの。
外感熱病の過程に昏睡をともなう証候で、
邪熱が津液を犯すなどして発生した痰濁が熱と結びつき
心包を蒙閉する病証である。危急の証である。

暑病は気分から発生することや、
伏気温病(邪が一定期間、裏に伏在した後に
発病する温病)は営分から発生する場合があるなど、
衛気営血弁証は、臨床にあたっては
臨機応変に活用する必要があります。


参考文献:
『基礎中医学』 燎原
『中医弁証学』 東洋学術出版社
『中医病因病機学』 東洋学術出版社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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