sketch
Sketch / ペン画

こんにちは、為沢です。

最近 街中や喫茶店、家ではTVを見ながら
ペンを手に取り人物画を描いてるんですが、
街中では人をジロジロ見て描くのもマナーに反するため
速描(クロッキー)で描いております。
これがパッと見て特徴を捉えねばならんので
望診の良い訓練になるんです。
※街中での人物描写は法律的に問題はありませんが、マナーは守りましょう。

最近は折りたたみの携帯電話ではなく
スマートフォンをジッと見て電車に乗っている方が多いですね。
画はスマートフォンを触っている方々で(右の人も)
今の時代を感じる風景だったので一枚描いてみました。
暇があれば絵を描いているので、
機会があれば また一枚御紹介しようかと思います。


では、今回の傷寒論は弁太陽病脈証并治(中)七十七章と七十八章。
七十七章では、火鬱によってさらに胸中が苦しく塞がったようになる場合について。
七十八章では、誤って下法を行ったために心中が結痛する場合の治法について述べています。


弁太陽病脈証并治(中)七十七章

發汗若下之、而煩熱胸中窒者、梔子豉湯主之。三十九。用上初方。

和訓:
発汗若しくは之を下し、而して煩熱して胸中窒るものは、梔子豉湯之を主る。
三十九。
上の初方を用う。


發汗若下之、而煩熱胸中窒者、梔子豉湯主之
発汗法や下法を行った後でも、邪が残り完全に追い出せなければ
上焦での心火の炎上にともなって胸膈を乱すことになる。
最初は鬱滞するだけだが、次にそれが熱に変化し、胸陽の動きは閉ざされ
火・気共に停滞して巡らなくなる。
七十六章の「顛倒心中懊儂」 の症状より激しいが、
この場合も梔子豉湯主を用いて上下・火水のバランスを調えて回復させ、
陰陽の交流を図って気の停滞を解いていけばよい。

梔子豉湯(しししとう)
こちらを参照→【古医書】傷寒論を読む: 弁太陽病脈証并治(中)七十六章

提要:
火鬱によってさらに胸中が苦しく塞がったようになる場合について述べている。

訳:
発汗法或いは攻下法を行った後、胸に煩熱と詰まった感じを覚える場合は、
梔子豉湯で治療する。第三十九法。前法の第一処方を用いる。


七十八章

傷寒五六日、大下之後、身熱不去、心中結痛者、
未欲解也、梔子豉湯主之。四十。
用上初方。

和訓:
傷寒五六日、大いに下して後、身熱去らず、心中結痛するものは、
未だ解せんと欲せざるなり。梔子豉湯之を主る。四十。
上の初方を用う。


傷寒五六日
傷寒5、6日目頃は六経を巡り終えて、何か変化が現れる時期である。

大下之後、身熱不去
強い瀉下薬により下法を行った後でも、身熱が取れないということは
下法を行う前から身熱という表証があったこことがわかる。

心中結痛者
強い下法を行ったために、邪気は内陥し正気と衝突したので、
心中が結し痛みを生じたのである。

未欲解也、梔子豉湯主之
身熱という表証も残っているのは、
半表半裏にあって熱が胸中に鬱滞したために生じた症状である。
このような時は梔子豉湯で内と外を同時に治療するようにして、
結を開き、裏を清して身熱を取っていけばよい。

梔子豉湯(しししとう)
こちらを参照→【古医書】傷寒論を読む: 弁太陽病脈証并治(中)七十六章

提要:
誤って下法を行ったために心中が結痛する場合の治法について述べている

訳:
傷寒に罹って五六日が経ち、すでに猛峻な薬にとる攻下法で治療されたが、
身熱はまだとれず、そのうえ胸に詰まった感じがして痛む場合は、病は除かれておらず、
梔子豉湯で治療する。第四十法。前の第一処方を用いる。


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』   東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』  績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:
『中医臨床家のための中薬学』 医歯薬出版株式会社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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