下積み修行中の本多のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


月経先期または経早(予定より7日以上早いこと)
月経後期または経遅(予定より7日以上遅いこと)
月経過多(経血量が多いこと)
月経過少(経血量が少ないこと)

今回は前回の月経の続きの
月経過多月経過少について書いていきます。


③月経過多の原因の例として


脾気虚
先天的な脾気の不足や過度の思慮により
血の統摂が不足して衝任が不固を来たして
血が溢出するために月経過多が起こります。
症状として、
月経周期の短縮・経血量が多い、または月経持続期間の延長・経血は稀薄で淡紅
随伴症状として、
食欲不振・全身倦怠感・元気がないなどがあげられます。
問診では食の不摂生をしていないか、悩み事が多いかなどを伺います。

肝腎陰虚
慢性病や出産過多などにより肝腎の精血が消耗して
陰虚火旺となり胞宮を犯して月経過多が起こります。
症状として、
月経周期短縮・経血紅で稀薄質
随伴症状は、
頬部の紅潮・盗汗・不眠・五心煩熱などがあげられます。
問診では持病があるか出産の過多などを伺います。

肝火
欲求不満や過度の怒りなどにより肝火が生じて
血熱妄行して月経過多になります。
症状として、
月経周期の短縮・経血量が多いあるいは月経持続期間の延長・
経血が粘稠あるいは鮮紅または凝血塊が混じる

随伴症状として、
イライラ・怒りっぽい・乳房が張る・食欲不振などがあります。
問診の際はストレスの蓄積されやすい環境にいるか
欲求不満でないかなどを問います。

湿熱
外界の湿毒を感受しておこるものと
臓腑の機能失調によって生じるものがあり、
脾の運化機能が停滞して湿熱となって
衝任を障害して月経過多となります。
症状は、
月経周期が短い・経血粘稠で量が多く紫紅あるいは
紫黒で悪臭がある。

随伴症状として、

体が重い・食欲不振・粘稠な便などがあります。
問診では甘い物、酒、味の濃い物を嗜好していないか
などを伺います。

衝任虚寒
先天的な陽虚体質、若年の出産や出産過多により
胞宮に虚寒が生じて衝任の固摂ができなくなり
月経過多が生じます。
症状として、
月経周期の延長・経血量多または月経持続期間の延長・
経血は稀薄で淡紅色あるいは暗黒色あるいは凝血が混じる。

随伴症状として、
四肢の冷え・夜間多尿・温暖を好むなどがあります。
問診としては月経期に生ものを過食したか、
体が濡れたまま長時間放置してかなどを問います。

④月経過少の原因の例として

血虚
慢性的な出血や頻回の出産、脾胃の虚弱により生血が不足して
衝任を滋養出来ずに月経過少が起こります。
症状として、
月経周期の延長・経血稀薄で淡紅あるいは淡黄。
随伴症状として、
顔面蒼白・浅眠・健忘などがあります。
問診では飲食の不摂生、持病があるかなどを問います。

腎虚
先天的な虚弱体質や房事過度により精血が消耗して
胞宮を充盈出来ずに月経過少が生じます。
症状は、
月経周期が一定でない・経血稀薄で淡紅あるいは暗紅。
随伴症状として、
目眩・耳鳴り・腰膝がだるいなどがあります。
問診では性生活の不摂生、出産後間もないかなどを伺います。

脾胃気虚
飲食不節や思慮の過度により脾胃の気が虚して気血が不足して
血海が満たされずに月経過少が起こります。
症状として、
月経周期の延長・経血薄く淡紅。
随伴症状として、
倦怠感・口唇が淡白・味覚が減退などがあげられます。
問診では飲食の不摂生、過労していないかなどを問います。

血瘀
内傷七情により肝気が鬱血して気滞がおこり血瘀を生じ
胞宮に停滞して月経過少が起こります。
症状として、
月経周期の延長・経血粘稠で紫暗かつ凝血塊が混じる
随伴症状は、
月経前の下腹部と乳房の脹痛・顔色がどす黒いなどがあります。
問診では毎日多忙でないか、平素からイライラするかなどを問います。

寒凝胞宮
生ものや冷たい物の食べすぎなどで寒邪が胞宮に侵入して
血を凝滞させて月経過少を生じます。
症状として、
月経周期の延長・経血少量で暗黒で凝塊血が混じり経質は稀薄。
随伴症状として、
下腹部の冷痛・四肢の冷えなどがあります。
問診では冷飲食の過食、体が濡れたままで長時間放置しなかったかなどを問います。

痰湿
食の不摂生などで脾気虚が起こり運化不足から痰湿を生じ
胞中に阻滞して月経過少が起こります。
症状として、
月経周期の延長・経血粘稠で淡色あるいは粘稠で糸状物が混じる。
随伴症状として、
肥満・目眩・四肢が重だるいなどを呈します。
問診では偏食していないかなどを問います。

月経症状含めその他、婦人科疾患を木村さんが
記事にしていますのでそちらもご参照ください。


参考文献:
『東洋医学概論』   医道の日本社
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『症状による中医診断と治療』  燎原書店

本多

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