<近日開催予定のイベント>
3月18日(日) :告知!第7回 鍼灸学生の為の勉強会

3月20日(火)19時〜 または 3月22日(木)13時〜
「素問を読もう!」勉強会のお知らせ


関東から来てくれた友達に誘われて、あべのハルカスの展望台に上りました。写真は、展望台から南に向かってスマホで撮ったものです。富田林市にあるPLの塔が写真左にうっすらと小さく映っているのが分かりますでしょうか。高いですね!

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素問 上古天真論(第1)より
1年を健康に過ごすために その1
1年を健康に過ごすために その2
黄帝内経から考える「健康」 その3
黄帝内経から考える「健康」 その4

素問 四気調神大論篇(第2)より
黄帝内経から考える「健康」 その5


こんにちは、大原です。前回の続きです。

(前回は、
素問 四気調神大論篇(第2)より
冒頭の2つの文章を
漢字の意味などからみていきました。
春の三ヶ月は「古きを出して新しきを出す
という意味があるということでしたね。
前回の記事:黄帝内経から考える「健康」 その5

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春三月、此謂発陳。

天地倶生、万物以栄。
夜臥早起、広歩於庭、被髮緩形、以使志生。
生而勿殺、予而勿奪、賞而勿罰。
此春氣之應、養生之道也。
逆之則傷肝、夏為寒変、奉長者少。

(読み)
春三月、これを発陳(はっちん)という。
天地ともに生じ、万物もって栄(さか)ゆ。
夜に臥(ふ)し早く起き、広く庭を歩み、
髮を被(ひら)き形を緩(ゆら)う、もって志をして生(しょう)ぜしむ。
生かして殺すなかれ、予(あた)えて奪うなかれ、賞して罰するなかれ。
これ春気の応(おう)、養生の道なり。
これに逆らえばすなわ肝を傷り、夏に寒変をなし、長に奉ずる者少なし。

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さて、前回からの続き(三行目から)ですが、
ここから具体的な春の過ごし方や
心の持ち方について述べられています。

夜は少し遅く寝て、朝は少し早くに起き、
庭に出てゆったりと歩き、髪を解きほぐし、
気持ちを「生」、すなわち
自然界のあらゆるものが生まれてくるのと同じような
活き活きとした心持ちをすると良い。
となると思います。

さて、寝る時間や起床時間についての話が出てきました。

四気調神大論篇(第2)には、春だけでなく
夏、秋、冬についても記述があり、各季節ごとの
夜寝るタイミングと
起床のタイミングについての記述があります。
そこだけを季節ごとにまとめてみますと、
春:夜は少し遅く寝て、朝は少し早くに起きる。
夏:夜は少し遅く寝て、朝は少し早くに(暑さを感じないぐらいの時間帯に)起きる。
秋:夜は少し早く寝て、朝は鶏とともに早くに起きる。
冬:夜は少し早く寝て、朝は少し遅くに起き、太陽の光を待つ。
となります。

これは、季節ごとに太陽の日照時間が異なるからで、
日照時間にあわせて
夏は活動時間を長く、
反対に冬は活動時間を短くするということです。

さて、そもそも人間の睡眠時間や
寝る時間、起きる時間はどれぐらいが良いのでしょうか?

インターネットで調べてみると、
ある調査では、日本人の平均睡眠時間は
7時間23分だそうです。
年代別にみると、30〜40代の人が睡眠時間は
7時間弱と短いそうです。
やはり、子育てに追われたりや働き盛りだからでしょうか?
では、一体どれぐらいの睡眠時間が
身体にとって最も良いのでしょう?

この問いに対する答えは今のところ
科学的にも出ていないようです。
また、体質や、その日の疲れ方などにもよるようです。

通説では「だいたい8時間ぐらいが理想ではないか?」
などと言われたりしていますが、
「追跡調査をしたところ、8時間は寝過ぎであり、
6時間半〜7時間の睡眠をとっている人が、
一番長生きしている(生存確率が高い)」という
アメリカでの調査結果もあるようです。

ですが、さらに調べてみると
日本の方で、1日に3時間とか、
45分でも大丈夫という人もいるようですね(笑)

その方は子ども時代にアトピーに悩まされ、
夜中に身体中を掻きむしってしまわないように
「どうすれば夜眠らなくて済むか」をずっと考えていたそうです。
工夫次第では、睡眠時間が短くても大丈夫だという内容で、
その工夫のやり方を本に書いたりされているそうです。
興味深いですね!

ただ、睡眠時間を大きく削ってしまうと
記憶が定着しなかったり、翌日眠気が襲ってきたりなど、
パフォーマンスに影響が出ることは
科学的に確認されているようです。
訓練などをせずに短時間だけの睡眠にこだわるのは
やめた方が良いでしょう。

続きます。

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