こんにちは、新川です。
先日、吉野の桜を家族で
見物しに行ってきました。
私自身、
初めての吉野の桜
だったのですが
あいにくの雨で散々な結果に(泣)
結局
車から眺めるだけの
長距離ドライブと
なりました。
さて今回は
大承気湯についてです。
便秘をされた方は、
聞き覚えがある方剤かもしれませんね。


大承気湯(ダイジョウキトウ)
巷では頑固な便秘に・・・
と、うたわれておりますが、
実際はどのような方剤なのでしょうか。
主治:熱結腸胃(陽明病腑実証)
この陽明腑実という症状は、
邪熱が腑に入り悪さすることが
原因とされております。
●その熱はどこから来るのか?
『風寒が化熱して裏に入るか、
風熱の邪が口鼻から裏に侵入し、
熱邪が熾盛になって化燥し・・・』
と方剤学(医歯薬出版株式会社)に記してありますが、
臨床的には肝火胃熱などの邪熱が原因となる場合があります。
いずれにせよ、邪熱の原因を突き止める事は
治療に際して非常に重要となってきます。
●何故、胃腸で結ぶのか?
元々胃腸の状態が良ければ
邪は侵入してきませんが、
食べ過ぎなどで胃腸が詰まり
その処理に追われた時に
発症し易くなります。
大承気湯は
大変効きが強い方剤
として、
その取り扱いには慎重さが求められています。
若シ大便セザルコト六七日、
小便少ナキ者ハ食ヲ受ケズト雖モ、
但ダ初頭鞕ク後必ズ溏ス。
未ダ鞕成ルコト定マラザレバ、
之ヲ攻ムレバ必ズ溏ス。

便秘が暫く続いても、
脈弱、小便が少ないということであれば
まだ陽明腑実証の段階には到達していない
と考えられ、
小承気湯を与えて様子をみる。
その状態で大承気湯を与えれば、
始めは硬便が出ても、あとで必ず下痢をして
正気を損傷する恐れがある。
といったことが記されております。
陽明腑実証は、
邪熱が、経脈だけにとどまらず
さらに奥の腑の部分を攻撃しているという
重篤な状態にもなりかねない状態です。
そのため、
四診合参を徹底し
正しい証をたて
適切な治療を施さねばなりません。
[組成]
大黄、芒硝、枳実、厚朴
           新川


参考文献:
中医臨床のための方剤学:(医歯薬出版株式会社)
中医臨床のための中薬学:(医歯薬出版株式会社)
臨床経穴学:(東洋学術出版社)
傷寒論を読もう:(東洋学術出版社)
中医基本用語辞典:(東洋学術出版社)
臓腑経絡学:(アルテミシア)

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