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下積み修行中の盧(る)のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


こんにちは盧(る)です。
伝統医学といわれる東洋医学ですが、
中国の金・元の時代に多く花開きます。
この時代に活躍した四人の医家達をまとめて
金元四大医家と言われ、
のちの時代に大きな影響を与えたと言われております。

今日からはその中の一人、
五蔵のなかでも「脾・胃」を重要と考えた
李東垣(りとうえん)の代表的な著書の
『脾胃論』を読んでいきたいと思います。

まずは自説を述べるために著者の李東垣は
根拠となる黄帝内経からの引用に始まります。


五蔵別論曰:
胃、大腸、小腸、三焦、膀胱、此五者、天気之所生也、

其気象天、故瀉而不蔵、此受五蔵濁気、
名曰伝化之府、此不能久留、輸瀉者也。

所謂五蔵者、藏精気而不瀉也、 故満而不能実;
六府者、伝化物而不藏、故実而不能満。

所以然者、水穀入口、則胃実而腸虛、食下、則腸実而胃虛、
故曰実而不滿、滿而不實也。

陰陽応象大論曰:
谷気通於脾。六経為川腸胃為海九竅為水注之気

九竅者、五臟主之。五臟皆得胃気、乃能通利。

素問の五臓別論では
「胃、大腸、小腸、三焦、膀胱の五つは
天気の生じるところであり、その気は天をかたどる。
そのため瀉して蔵さずと言い、
五臓の濁気を受け、名付けて伝化の府と言う。
長く留めることができず、(水穀を)運び、瀉すものである。
つまり五蔵とは精気を蔵して瀉さないのであり、
ゆえに満ちても実となることができないのである。
六府とは物を変化させ伝え蔵さない、そのため実して満ちることがない。
つまりは水穀が、口に入れば、胃が実となり腸が虚となり、
食が下れば、腸が実となり胃が虚となる。
だから実になっても満ちず、満ちて実にならない」と言うのである。
陰陽応象大論では
「谷気は脾に通じる。
六経は(流れて休まない)川のようであり、
腸胃は(あらゆる川が注ぐ)海のようであり、
九竅は水注の気のようである」という。
九竅は、五臓がつかさどる、五臓は胃気があると、
(九竅を)よく通じさせることができるのである。


天の気(空)は風を吹かし、雨露を落とし、留まる事が無い。
同じように「府」は運び伝え、長く留めることが出来ない。
また「六経」は川に、「腸胃」は海に例えられており、
自然界と人体を対比している。

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参考文献
『脾胃論』
『黄帝内経素問 三家注』霊蘭書院

脾の図(和漢三才図会より)
脾の図(和漢三才図会より)

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