「精汁」または「清汁」という用語が
最近出てきましたので、
改めて調べてみました。


『基礎中医学』より、
臓腑の胆についての説明から抜粋します。

胆は六腑の首で、肝に附着し、肝と表裏を成している。
胆は清浄な精汁(胆汁)を貯蔵しているので、
「中精の腑」「中清の腑」と言われている。

胆に貯蔵されている胆汁は、
肝の精気から化生した「精汁」で、
肝の精気の余で「肝の余気」とも言われる。
胆汁は脾胃の運化を助ける重要な物質であり、
生成と排泄は肝の疏泄によって調節されている。
(『基礎中医学』より)

学校の教科書として広く使用されている
『新版 東洋医学概論』の中でも
精汁」=「胆汁」とあります。

黄帝内経を紐解くと、
霊枢の本兪篇(第二)に
肝合膽。膽者、中精之府。」
(肝は胆に合す、胆なる者は中精の府なり。)
とあり、また、難経において、
胆は「清浄の府である」(難経35難)と記されており、
これらの根拠とみられる記述であるとされています。


参考文献
『基礎中医学』 燎原
『黄帝内経 霊枢』 東洋学術出版社
『新版 東洋医学概論』
『難経の研究』 医道の日本社

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