宮村です。
今回は臓腑弁証の肝・胆病弁証の
肝血虧損について勉強した内容を書いていきます。

肝血虧損
肝血虧損とは
生化機能の不足および失血過多と
長期のおよぶ疾病のための
消耗などによって肝血不足に
なる病理変化である。
血液の生化は五臓が
協力して行うもので、
脾胃が運化した水穀精気が
血液を生化するための重要な材料であり、
また腎は精を貯蔵し、
精も血に転化するので、
腎精も血液を生化するために
欠くことのできない物質である。
したがって脾胃の気が不足して
水穀を運化する能力が低下したり
腎精が欠損したりすれば
原材料がなくなるので
肝血不足という病理に至る。
他に脾虚や腎虚で血を
包摂しておくことができなかったり
肝が強盛になって
疏泄機能が強くなりすぎたりすると
血が脈管から溢れ出すので
肝は血を貯蔵しておくことが
できず肝血不足なる。

肝血に関わる機能としては
肝は目に開竅し、筋膜を主宰するため
肝血によって栄養されることで
正常に機能することが出来る。
また衝脈は血海であり
肝に付属しているので、
肝の疏泄が正常であれば
血海は血の供給を受けて
時々月経として下泄する。
肝血が不足すれば
陰血による潤いが不足するという
病変が肝系統にまず現れ、
顔色が悪い・頭暈・目眩・目が乾く
目がかすむ・夜盲症・全身麻痺
筋脈拘急・筋肉の痙攣・爪に艶がない
過小月経・無月経・舌淡・脈細
などの症状が現れる。

肝血不足の転帰は主に
心肝血虚・・・五行の関係から母である肝の病が
子の心に波及したもの
血虚陰虧・・・陰血が欠損するという病理
気血両虚・・・血虚が気に波及しそれが長期化したもの
上記の3種類にわかれる。


参考文献:
『東洋医学概論』 医道の日本社
『針灸学 基礎編』  東洋学術出版
『中医病因病機学』  東洋学術出版

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

宮村


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