下積み修行中の奥村のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


こんにちは。
奥村です。
今回は、小青竜湯証について学んだことを、
書かせて頂きます。

以前の記事で書かせて頂いたように、
太陽傷寒証は、表の寒邪に外感したために、
営衛の気が凝滞し、閉じ込められた証です。
衛陽が傷められたために悪寒が生じ、
衛気が固まり、腠理が閉じるため無汗となります。
営衛の流れが凝滞するために筋脈が滋養できず
身体疼痛が生じ、
脈が凝滞することで、緊脈となります。

治療には、
閉塞している腠理を開き、
発汗させることで表の寒邪を取り去ります。
これには麻黄湯を用います。
その際、状況に合わせて、
太陽傷寒の兼証の治療のために、
麻黄湯に手を加えて用いる場合があります。
このことを、麻黄湯の加減証といいます。

麻黄湯加減証の一つである小青竜湯証について説明します。

◎小青竜湯証

これは、太陽傷寒証に水飲を兼ねた症候のことであり、
小青竜湯を用いて治療する。
本方は、麻黄、桂枝、芍薬、細辛、乾姜、
半夏、炙甘草、五味子から組成されている。

⚫︎外寒内飲

太陽病では、太陽の気が犯される。
太陽経と少陰経は表裏の関係にあり、
腎陽が気化することで、太陽の気となる。
太陽の気が犯されれば、
腎陽も失調するため、
腎が主る水の失調も起こる。
このようにして、
小青竜湯証では、外寒から、
腎の水液代謝機能が失調し、
水飲が発生する。

⚫︎所見

本証は寒飲証であるため、
脈は弦、滑、遅。
舌苔は白で滑。
咳とともに希薄な痰が出る。

⚫︎水飲の内停

水飲の内停は様々な臓腑に影響し、
それにより現れる証候が異なる。
・肺に影響すると肺気の宣発・粛降機能が失調し、
気が全身に巡らず、肺気が咳喘として漏れ出る。
・胃に影響すると胃気の降濁機能が失調し、
胃気が降りず、嘔気として漏れ出る。
・腸に影響すると、下痢となる。
・膀胱に影響すると、気化作用が失調し、
下腹部の腹満が起こる。

⚫︎組成

本方は、麻黄、桂枝、芍薬、細辛、乾姜、
半夏、炙甘草、五味子から組成されている。

麻黄:風邪・寒邪を発散することで、腠理を開き、強く発汗させる。
桂枝:寒邪によって冷えた衛陽を温める。
芍薬・五味子:発散を収める作用を持ち、
強い発汗によって正気が漏れ出るのを防ぐ。
細辛・乾姜:水飲を取り除く。
半夏:肺と胃の気を降ろす機能が失調しているため、
逆気を降ろす半夏を用いる。


参考文献:
『中国傷寒論解説』
『中医学の基礎』
『中医診断学ノート』東洋学術出版社

画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

奥村

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