どうも下野です。

先日、
吹田に住んでいた時に
よくお昼を食べに行っていた中華料理店に
行ってきました。
小さなお店ですが、
いつも地元の人達に人気で、
ほのぼのしたお店ながら
本格的な料理が味わえます。

回鍋肉定食
回鍋肉定食

先日 頂いたのは、回鍋肉定食。
量多すぎ!と思いますが、
かなりあっさりで、
中華独特の脂っぽさがなく
結構食べられてしまいます。
是非 ご賞味あれ!

では『難経』に参ります。


【原文】
七十五難曰、経言東方実、西方虚、瀉南方、補北方、何謂也。

然。
金木水火土、当更相平。東方木也、西方金也。
木欲実、金当平之、火欲実、水当平之、
土欲実、木当平之、金欲実、火当平之、
水欲実、土当平之。
東方肝也、則知肝実、西方肺也、則知肺虚。
瀉南方火、補北方水。
南方火、火者、木之子也、北方水、水者、木之母也、
水勝火、子能令母実、母能令子虚、故瀉火補水、
欲令金不得平木也。
経曰、不能治其虚、何問其余、此之謂也。


【現代語訳】
医学経典に、
東方が実し西方が虚の場合には、
南方を瀉し北方を補うとあるが、
これはどういったことなのか。

答え。
金・木・水・火・土の五行同士には、
相互に制約し、平衡を保っている。
東方は木、西方は金にそれぞれ属し、
木が実すると、金の制約を受けて平常になり、
火が実すると、水の制約を受けて平常になる。
土が実すると、木の制約を受けて平常になり、
金が実すると、火の制約を受けて平常になり、
水が実すると、土の制約を受けて平常になる。
東方は肝に属し、西方は肺に属す。
東方が実し、西方が虚すると、肝実肺虚の証となり、
その治療は南方の火を瀉し、北方の水を補う。
この理由は、
南方は火で五行では木の子になり、
北方は水で木の母となる。
水は火に勝のである。
子は母を実することができ、
母は子を虚することができるので、
火を瀉して水を補うことで
金は木の反侮を受けることがなくなり平常となる。
医学経典に、
虚を治療する術を知らないで、
その他の治療ができるのであろうかと述べているが、
これはこの道理によるものである。


【解説】
当難では、
肝実肺虚を例にして、
治療方法を応用する原理を論じている。

五行は、
それぞれが孤立したものではなく、
相生・相剋によって
絶えず変化し平衡を保っている。
しかし、これが崩れてしまうと、
その平衡が失われて病態をとなる。

当難の肝実肺虚、
本来の五行の相剋関係であれば、
肝虚肺実(金剋木)になるのであるが、
剋する側が剋すことが出来ず、
逆に剋されている状態となっている。
これを相侮といい、
当難の状態は木侮金となる。

そこで、上記病態の際の治療になるが、
相生・相剋の場合であれば
以前 書いた六十九難(こちら→【古医書】『難経』第六十九難
の治療方法になるのだが、
当難の場合は異なっている。

先ず、肝木に対しての治療であるが、
六十九難通り肝木の子である心火を瀉し、
次に肺金の虚への治療では、
六十九難であればその母である脾土を補うのだが、
当難では腎水を補っている。
『難経解説』(東洋学術出版社)には、
当難の病は心・肝の実と肺・腎の陰不足の病状と説明されており、
火を抑える為には六十九難通り脾土を補うよりも、
水を補い火を抑える方が効果的である。
つまり、症状の状況に応じて病因病理を把握し、
機械的に治療するのではなく、
臨機応変な治療方法が必要となる。


<参考文献>
『難経鉄鑑』 たにぐち書店
『難経解説』 東洋学術出版社
『基礎中医学』燎原書店

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

下野

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