下積み修行中の冠木さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


こんにちは、冠木です。
先日、大学の卒業旅行で九州に行って来ました。
写真は主に長崎で撮影したものです。
夜景は、長崎の稲佐山展望台からです。
当日は、かなり寒くゆっくりと観ることは出来ませんでしたが、とても綺麗でした。
眼鏡橋も、話では聞いていたのですが、
実際に見ると本当に眼鏡みたいに見えるんだなぁと、思いました☆


【肝の主な生理機能】
【1】疏泄を主る
「疏」とは疏通、泄とは発散・昇発のことである。
肝の疏泄機能は肝が剛臓であって昇を主り、
主動性をもっているという生理的特徴を反映している。
*肝は剛臓たり「剛」とは剛強で性急という意味で、
「肝は剛臓たり」とは肝臓の生理的特性を比喩したものである。
肝の機能が正常に保たれているかどうかは、
情志の変化と密接に関係している。

1.気機の調節
気機とは人体の臓腑機能の働きを総体的に表現したものであるが、
臓腑・経絡・器官などの活動はすべて気の昇降出入の運動に依拠している。
また気の昇降出入は肝の疏泄・条達をよりどころとしているので、
肝は気の昇降出入に対し調節作用をもっているといえる。

肝の疏泄機能が正常であれば気機はスムーズにゆき、
気血は調和し、経絡は通り、臓腑・器官も正常に活動する。
肝の疏泄機能が異常になると、次のような病理的変化が現れる。

1つは、気機の疏通が悪くなると現われる気機鬱結という病理変化。
この場合は胸脇、両乳あるいは少腹などの肝経の循行部位に脹痛・不快感が現れる。

2つめとしては肝の昇発が盛んになり過ぎて、
気機が逆乱失調すると現われる肝気の上逆という病理変化。
「気めぐれば血めぐる」という関係があるが、
気が昇りすぎると血も気とともに上逆し、
吐血などの症状が現れる。
突然、昏睡状態になるものもある。
血の運行と津液の輸送・代謝もまた気機に依存している。
肝気が鬱結すると血行も障害を受けやすい。

血行障害により血瘀を生じると、癥瘕(ちょうか)痞塊(ひかい)などを形成する。
女性では生理不順・月経痛・閉経などが現われやすい。
肝の条達機能の失調や肝気鬱滞は、
また津液の輸送にも影響をあたえ、痰飲などの病理産物を形成する。

*癥瘕
腹部に硬結が出現し、脹満・疼痛を起こすなどの症状を現す病証。
硬結は下腹部に多く出現する。
本病は出産後または月経期間中の寒邪の感受による血脈瘀滞を背景として起こる。
情志の刺激から生じた肝鬱気滞に由来する、
臓腑機能の失調と気血不和を背景として起こる場合もある。

*痞塊
腹腔内の積塊を指す。

*痞
胸・脘・腹部がつまって通じなくなったように感じられる自覚症状のことである。
人体の気機の昇降失調により起こるものが多い。
つまって通じないような感覚を伴うが、
実際は特定の物質が体内に停滞しているわけではない。

2.脾胃の運化機能の促進
脾は昇清を主り、胃は降濁を主っている。
脾胃の昇降が正常であれば、食物を順調に吸収し輸送することができる。
そして、脾胃の昇降と肝の疏泄機能とは、密接な関係がある。
肝気の疏泄機能は、脾胃が正常な昇降運動を行うための重要な条件となっている。
肝の疏泄機能が失調すると、脾の昇清機能だけでなく、
胃の降濁機能にも影響がおよぶ。
前者を「肝気犯脾」、後者を「肝気犯胃」といい、
これを総称して「木鬱克土」という。
同病には、嘔逆・げっぷ・脘腹部の脹満・疼痛・下痢などの
脾胃昇降機能の失調による症状が現れる。

3.胆汁の分泌、排泄調節
胆は肝と連絡しており、胆汁は肝の余気が集まって生成される。
そのため、肝の疏泄機能は直接胆汁の分泌と排泄に影響する。
肝の疏泄が正常であれば、胆汁も正常に分泌・排泄され、脾胃の運化機能を助ける。
しかし肝気が鬱すると胆汁の分泌と排泄に影響をおよぼし、
口が苦い・消化不良、ひどいときには黄疸などの症状が現れる。
*黄疸(おうだん)
身体と目、小便が黄色くなることを主症状とする病証を指す。

4.情志の調節
中医学では人の情志活動はすべて心と関係があると考えているが、
また肝の疏泄とも密接な関係があるとしている。
人の精神状態が明朗かつ快活であり、
情緒が穏やかで安定しているのは、
肝の疏泄機能によるものである。
肝の疏泄機能が正常であれば、気機は正常に活動し、
気血は調和し気持ちも明るくなる。

しかし肝の疏泄機能が失調すると、情志に変化が現われやすくなる。
この変化は抑鬱と興奮の2つに分けられる。

肝気が鬱結すると抑鬱状態になりやすくなると、
わずかな刺激を受けただけでも、強い抑鬱状態に陥りやすい。

また肝気が興奮しすぎると、いらいらしやすくなり、
わずかな刺激でも怒りやすくなる。

これらは肝の疏泄機能が情志にあたえる影響である。
また、外界からの刺激を受けておこる情志、
とくに「怒」は肝の疏泄機能に影響をおよぼしやすく、
これにより肝気の昇泄過多という病理変化が生じるときもある。

*怒傷肝ー怒は肝を傷る
激しい怒りが継続すると、肝気は上逆し、
血は気とともに上逆し、あるいは上で溢れる。
このため、顔面紅潮・気逆・頭痛・眩暈が起こり、
ひどいと吐血したり失神などの病症が起こる。

5.精を目に送る
目は五臓六腑全てと繋がっているが、そのなかでも肝との関係が最も密接である。
肝は疏泄を主宰し、血液を貯蔵し、その経脈は目を巡っているので、
目が物をはっきり見るためには、肝気の疏泄機能が適切に動き、
肝血が充足し行き渡っていることが必要である。
したがって、肝の疏泄機能が正常かどうかは目に現われる。

*臨床上では目の病変の多くが肝と関係している。
例えば肝火上炎すれば目の充血・腫脹・疼痛を引き起こす。
肝血が不足すれば物がぼんやり見え、目が乾渋する。
そこで、「肝は目に開竅す」という。

6.筋膜を柔軟にし活性化する
筋膜が柔軟で活発に動くためには、
津液に潤され陽気に温められる必要がある。
陽気陰津が三焦に沿ってうまく昇降し、
血液が脈管の中をスムーズに循環できるのは、肝の疏泄調節機能に負う部分が多い。
したがって肝臓の疏泄機能が失調して、「気を筋に淫す」ことができなかったり、
肝血が不足して筋肉を潤すことができなければ、筋膜に病変が発生する。
つまり肝臓が主宰する筋膜が正常かどうかは、
肝の疏泄作用が正常かどうかにかかっている。

【2】蔵血を主る

「肝蔵血」という言葉は血液を貯蔵し、血量を調節する肝の生理機能を指している。
唐代の王冰は「肝は血を蔵す、心はこれをめぐらす。
人動ずればすなわち血を諸経に運び、人静かなればすなわち血は肝に帰す。
肝は血海を主るゆえんなり。」といっている。

また肝の蔵血機能には人体諸組織の血量を調節する作用がある。
肝が血液を貯蔵し血量を調節する作用をもつということは、
人体内の各部分の生理活動が、肝と密接に結びついているということでもある。
肝に病があると蔵血機能は失調し、血虚や出血がおこるだけでなく、
人体の様々な部位に栄養不良による病変を引き起こす。

例えば肝血不足になると、筋を養えなくなり、筋脈の拘急、
肢体の痺れ、屈伸不利などが現われる。
肝の血液貯蔵と血量調節の作用は、また婦女の月経とも関係している。
肝血が不足すると月経量が少なくなり、ひどい場合は閉経になる。
また肝不蔵血のときには月経量が多くなり、
ひどくなると崩漏がおこる。

肝の血量を調節する作用は、
肝の疏泄機能の血液循環に対するはたらきの1つである。
したがって肝の血量調節の機能は、
蔵血と疏泄機能のバランスが保たれて初めて正常に行われる。
昇泄過多や、蔵血機能の減退は、各種の出血を引き起こし、
また疏泄不及、肝気鬱結では血瘀を生じさせる。

また肝は疲労に耐えることのできる臓であり、魂を蔵する機能をもっている。
魂は神の変じたものであり、神から派生してできたものである。
肝の蔵血機能が正常であれば魂の舎る所がある。
しかし肝血が不足すると、魂も舎る所がなくなり、
驚きおびえる・よく夢をみる・臥寝不安・寝言・幻覚などの症状がおこるようになる。

*肝気鬱結
人体が健康状態であれば、肝は疏泄を主り、
気機をのびやかにして調和させる作用をもっているが、
もしなんらかの原因でこの機能が失調すると、肝気鬱結が出現する。
症状としては、感情の抑鬱・怒りやすい・胸悶してよくため息をつく・咽喉部の梅核気・
胸脇や乳房または小腹(下腹部の左右)の脹痛・月経痛・月経不順などがみられる。

*梅核気
咽に梅の実の核がつまったような、閉塞感を生じる。

ストレス

気機鬱滞→気鬱化火→肝陰消耗→肝陽上亢→化火動風
『肝気鬱結 肝火上炎』    『肝陽上亢 肝陽化風』


参考文献:
『中医学の基礎』
『中医病因病機学』
『中医学診断ノート』
『中医基本用語辞典』
『やさしい中医学入門』  東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

冠木

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