下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


こんにちは、修行生の大原です。
寒い日が続いてますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
先日、私は、ある東洋医学の勉強会に参加し、
「人の健康と気候・気象は密接な関係がある」
という内容の講義を拝聴してまいりました。

そこで面白いなと思ったのが、
「九宮八風(くぐうはっぷう)説」というものです。
これは、今吹いている風が、
病の原因となるかどうか明らかにする学説で、
古文書「素問・霊枢」にもその記載があるそうです。
その内容を簡単に紹介すると、
風には「実風」と「虚風」の2種類があり、
その季節の本来の方角から吹く風が「実風」で、
その反対の風を「虚風」といいます。

例えば、今の季節ですと、
北からの寒い風は「実風」で、南からの暖かい風は「虚風」となります。
虚風は、病の原因となりやすいそうで、
「今日は寒いから、暖かい風が吹いて欲しいなぁ」
といって本当に暖かい風が吹くと、
体調を崩してしまうことがよくあるそうです。
やはり冬は、寒さに用心しながらも、
その寒さを味わうことが大切なのかな、と思いました。
そのためにも、体を調え、寒さに負けないようにしたいものです。

さて、「虚」や「実」という言葉が出てきましたが、一般的に
「虚実」とは、東洋医学の基本的な概念の一つで、「邪正の盛衰」を表す用語です。
古文書「素問・通評虚実論」に
「邪気盛んなればすなわち実、精気奪すればすなわち虚」とあり、
「虚」は「正気の不足」を、「実」は「邪気の盛んな状態」を表します。
ここで、「正気」は人間の抵抗力を、
「邪気」は発病因子や障害因子をいいます。
(前段の「虚風と実風」の「虚」「実」は、
一般的な「虚実」の意味と少し異なることになります。)

つまり、「正気」が不足すると「虚」の状態(虚証)となり、
発病因子である「邪気」が侵入しやすくなります。
「邪気」に侵された状態を「実」(実証)といいます。
反対に、「正気」が充実していると「邪気」は相対的に弱くなることから、
発病には至りません。

また、「正気」とは、
人体を構成する基本的な物質(気・血・精・津液・陰・陽)を指します。
例えば、「気」が不足したときは「気虚」、
「血」が不足したときは「血虚」といいます。

体が冷えて体温が低下したときなどは「陽虚」となり、
邪の一種である「寒邪」などが体に侵入しやすくなります。
そのため、「陽」を補うことで正気を充実させることが
必要となります。(これを補法といいます。)
すでに寒邪が体に侵入している場合は、
その邪を取り除くこと(これを瀉法といいます)も必要となります。


参考文献:
『内経気象学』 緑書房
『基礎中医学』 燎原
『中医学入門』 東洋学術出版社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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