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どうも、新川です。

『望気』

あれ、東洋医学の言葉でこんなのあったっけ?
なんて思われそうですが、
こちらのブログにも掲載している
兵法書からの言葉でして、
辞書を引くと、
空の雲気をみて人事の吉凶をうらなう(史・項羽紀)(『角川新字源 改訂版』より引用)
とあります。

『墨子』や『六韜』に記載があり、
主に戦の際に、
自軍や相手の軍隊の周りにたちこめる雲気を、
軍隊所属の巫卜(祈祷師や占い師のような役割)がそれをみて、
それぞれの内情や吉凶を占うこと
を指しております。

生き死にがかかる戦争の場面で、
占いに頼るというのもどうかなと思うところ。
個人的な考えとして
そもそも巫卜自体が情報屋の側面があり、
それらの情報網を駆使して、
占いを行っていたのでは、
と思いますが実際はどうなんでしょうかね。

それはさておき、
秦の時代から漢の初期にかけて
この『望気』が注目されていたことが
『史記』(中国前漢の武帝の時代に司馬遷によって編纂された歴史書)天官書に
記されております。
「雲気は山や川や人々の寄せ集まって積み上がったものの象徴である。」
「雲気が、獣のようになってその軍の上にあるとその軍は勝つ。」

軍隊といえども、
それは人が集まった集団のことですから、
うまく統率が取れている部隊もあれば、
それぞれが好き勝手に動くまとまりのない部隊もあるでしょう。
強い集団の特徴は、
規律が保たれ、全員が同じ目標に向かって、全力を尽くす。
その雰囲気、空気感を醸し出されるものは
まさしく『気』そのものなのかもしれません。


参考文献:
『孫子・呉子・尉繚子・六韜・三略 』 徳間書店
『孫子・呉子』 プレジデント社
『老子』 岩波文庫
『気の思想』 東京大学出版会
『角川新字源 改訂版』 角川書店

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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