こんにちは盧です。

今日は書籍紹介です。
「他者と死者〜ラカンによるレヴィナス〜」
内田樹著

著者の内田先生はレヴィナスという哲学者の思想を
合気道を通じて学び取るという
血肉になった哲学を探求されている方です。

レヴィナスは本名をエマニュエル=レヴィナスと言い
ユダヤ人だったために、家族や親族その他の知り合いを
ほぼ全て失っている。
しかし人がどれほど死んでも世界がない事もないように
当時のレヴィナスは恐怖した。その経験から
「自分に対して無関係にそこにおり、
かつ決して理解できない不愉快な何か」=「他者
を見出した哲学者として有名です。

もう一人のラカンはフロイト派の精神分析の専門家で
子供の発達において
「鏡を見る事で、人は自我を形成して行く」
という鏡像段階論を作った事で知られています。

このラカンとレヴィナス
どちらも著作が邪悪なまでに難解で読者泣かせとして
有名な二人でもあります。
しかし一人のわからない文章も
二人の難解な知の巨人たちをぶつけると
そこから見えてくる新しい知見がある。

そんな内田先生の大いなる試みに
心震わされる一冊です。

ラカンとレヴィナス
ラカンとレヴィナス

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