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こんにちは、大原です。
写真のコーヒーですが、
添えられているシナモンスティックで
飲む前に数回かき混ぜます。
すると程良いシナモンの香りが
コーヒーに合わさります。

あと、シナモンは
漢方に詳しい方ですと「シナモン=桂枝けいし」と
すぐに変換されると思います。
飲んでみると、ふつうのコーヒーを飲んだ後には無い
身体が温まる感じがありました。
調べてみると、アンチエイジング効果もあるらしく、
数年前からひそかなブームとなっているようです。

では前回の続きです。
(前回:金匱要略 痙湿暍病脈証治(第2)⑤

<条文2-24>
傷寒八九日。風濕相搏。身體疼煩。不能自轉。不嘔不渇。脉浮虚而濇者。桂枝附子湯主之。
若大便堅。小便自利者。去桂加白朮湯主之。

●桂枝附子湯方
桂枝四兩去皮
生薑三兩切
附子三枚炮去皮破八片
甘草二兩炙
大棗十二枚擘
右五味。以水六升。煮取二升。去滓。分温三服。

●白朮附子湯方
白朮二兩
附子一枚半炮去皮
甘草一兩炙
生薑一兩半切
大棗六枚
右五味。以水三升。煮取一升。去滓。分温三服。一服覺身痺。半日許再服。三服都盡。其人如冒状。勿怪。即是朮附並走皮中。逐水氣。未得除故耳。

(読み)
傷寒八九日。風湿相ち、身體疼煩とうはん、自ら転側てんそくすることあたわず、嘔せず渇せず、脉浮虚にしてしょくの者は、桂枝附子湯之を主る。
若し大便堅く、小便自利の者は去桂加白朮湯きょけいかびゃくじゅつとう之を主る。

傷寒にかかり8〜9日たって、風と湿が相うって
身体が疼いて痛いために寝返りをうつこともできない。
しかし、吐くこともなく咽も渇かない。
これは少陽の証も陽明の証もないということを云っているという説がある。
脈は浮いてしぶっていてなめらかではない。
このような場合は桂枝附子湯を用いる。
もし大便が硬くて小便がたくさん出るものは去桂加白朮湯を用いる。

●桂枝附子湯方
桂枝 四両、皮を去る
生薑 三両、切る
附子 三枚、炮じて皮を去り八片に破る
甘草 二両、炙る
大棗 十二枚、つんざ
右五味、水六升を以て煮て、二升を取り、かすを去り、分かち温めて三服す。

(擘く:勢いよく突き破る、つよく裂き破るという意味)

白朮附子湯方びゃくじゅつぶしとう
白朮 二両
附子 一枚半、炮じて皮を去る
甘草 一両、炙る
生薑 一兩半、切る
大棗 六枚
右五味、水三升を以て煮て、一升を取り、滓を去り、分けて温めて三服す。
一服して身痺ると覚ゆ。半日ばかりにして再服す。
三服すべつくし、其人冒状そのひとぼうじょうの如し。怪しむことなかれ。
すなわ朮附じゅつぶ並びて皮中を走り、水氣をい、未だ除くを得ざる故のみ。

白朮附子湯方の後半は附子の瞑眩を云っている。
一服すると身体がしびれ、半日ばかりで再服し、
三服飲みつくすと「その人、冒状のごとし」とは、
頭に何か被っているようにボーッとしている状態のことである。
これは心配することはなく、
朮と附子が皮中を走って水気を駆逐しているのではあるが、
まだ除かれきっていないからである。

<条文2-25>
風濕相搏。骨節疼煩。掣痛不得屈伸。近之則痛劇。汗出短氣。小便不利。惡風不欲去衣。或身微腫者。甘草附子湯主之。

●甘草附子湯方
甘草二兩炙
附子二枚炮去皮
白朮二兩
桂枝四兩去皮.
右四味。以水六升。煮取三升。去滓。温服一升。日三服。初服得微汗則解。能食汗出復煩者。服五合。恐一升多者。
服六七合為妙。

(読み)
風湿相搏ち、骨節疼煩こっせつとうつう掣痛せいつうして屈伸するを得ず、
之に近づけばすなわち痛みはげしく、汗出で、短氣たんき
小便利せず、悪風おふうし衣を去るを欲せず、或は身微腫しんびしの者、甘草附子湯之を主る。

前の条文と同じく風湿が相うっている状態であり、
関節が疼いて掣痛というのは、ひきつれて痛むことで、
ひきつれて痛んで屈伸できないため、関節リウマチのような症状である。
近之則痛劇」とあり、痛いところにちょっとでも触るとすごく痛がり、
汗がダラダラ出て呼吸が促迫している。
そして小便の出が悪くて寒くて着物を脱ぐことができない。
身微腫」とは、身体ではなく関節や関節周辺が腫れていることが多い。
甘草附子湯は、このような急性の関節リウマチで激しい痛みがあり、
人が枕元を歩いても痛いというような状態に用いる。

おしゃれなシナモンコーヒー
おしゃれなシナモンコーヒー

<参考文献>
『金匱要略講話』 創元社
『金匱要略も読もう』 東洋学術出版社
『中医臨床のための中薬学』 神戸中医学研究会
『中医臨床のための方剤学』 神戸中医学研究会

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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