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こんにちは、為沢です。

今回は張景岳ちょうけいがくの『質疑録しつぎろく』の第十六章「論怪病多属痰」の其の一です。



和訓:
孫真人は人身の病は、四百有四ありと言う。
其の《素問》、《靈樞》に載れる者は、病の能く已に詳しきは八九なり。
而して病邪の來るは、外は風、寒、暑、濕、火、燥の六淫の氣に過ぎず、
内は喜、怒、憂、思、驚、恐、悲の七情の傷に過ぎず、
十二臟腑、經絡、皮毛の間に變現して病と為る。
病に亦いずくんぞ怪しと謂う所の有らんや?


・孫思邈は人に生じる疾病は四百四種類あると述べている。
疾病の機転については『素問』『霊枢』の中で
既に8〜9割について詳しく述べている。

・病邪は来るのは、外からでは
風・寒・暑・湿・火・燥の六淫の邪に過ぎず、
内から生じるものは
喜、怒、憂、思、驚、恐、悲の七情の傷に過ぎない。

・これら六淫七情が十二経絡の臓腑や外表に
様々に病変を起こし疾病を形成させるのである。

・従ってどのような疾病であっても弁証できないものはなく、
どうして怪病などと理に合わないようなことを言っているのであろうか?

※当時、仕組みが分からない病のことを”怪病”と呼び、
怪病の多くは痰飲に属する「怪病多痰」という
世間で使われていた弁証に対してのアンチテーゼです。


原文:
孫真人言人身之病、四百有四。
其載之《素問》、《靈樞》者、病能已詳八九。
而病邪之來、外不過風、
寒、暑、濕、火、燥六淫之氣,
內不過喜、怒、憂、思、驚、恐、悲七情之傷、
變現於十二臟腑、經絡、皮毛之間而為病。
病亦安有所謂怪也?


参考文献:
『中国医典 質疑録』 緑書房
『格致餘論注釈』医聖社
『中国医学の歴史』 東洋学術出版社
『中国鍼灸各家学説』東洋学術出版社
『宋本傷寒論』東洋学術出版社
『現代語訳 黄帝内経・素問』東洋学術出版社
『現代語訳 黄帝内経・霊枢』東洋学術出版社
『校釈 諸病源候論』緑書房
『景岳全書』台聯國風出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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