こんにちは、新川です。

先日、靴下の破けるスピードがあまりに早いため、
少し頑丈なものを買おうと思い、
靴下の専門店さんに行ってきました。

基本的に女性ものが多いので、
同じところを行ったり来たり。

どうしても、おしゃれな服屋さんなどに入ると
極端に緊張してしまい、
ほぼ無表情で店を後にしてしまいます(汗)

今回に関しては、納得する物が購入できましたので、
大満足の買い物となりました!

さて、今回は、
黄帝内経素問 移精変気篇
についての記事です。


今回は、移精変気篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております


【移精変気篇 第十三】

黄帝が問う。
「いにしえの時代の病気の治療では、
ただ病人に対して精神を動かし気の運行を変えるという
一種のまじない的な方法だけで病気がよくなったと
私は聞いたことがある。
現在の病気の治療では、
薬物を用いて内を治し、鍼石を用いて外を治す必要があり、
それでも疾病にはよくなるものとよくならないものがある。
これはどういう理由であろうか。

岐伯が答える。
「昔の時代の人々は、生活が簡単で漁と狩りを務めとし、
毎日鳥獣に親しみ、寒い日が来れば身体を動かして寒冷を除き、
暑い日には涼しい場所に行って暑気を避けていました。
内に未練や羨望の感情や気がかりがなく、
外に出世を求めて奔走するといった過労・疲労がないので、
平穏で淡々とし、利害にとらわれず、
精神が内を守っているという境地にあったので、
邪気が深く侵入することは不可能でした。
そこで、薬物によって内を治す必要はないし、
鍼石によって外を治す必要もありませんでした。
疾病が発生したときは、
ただ病人に対して精神を動かし気の運行を変える
一種のまじないの方法を用いるだけで病気はよくなったのです。

現在の人々はこれと異なります。

内には思い患うことで苦労をし、外には労苦によって疲労し、
また四季の気候の変化に順応することができず、
たびたび虚邪賊風の侵襲を受けるのです。
正気が先にくじけ、外邪がその虚に乗じて襲い、
内は五蔵・骨髄まで侵入し、
外は孔窮・肌膚を傷害します。

このようなわけで、軽い病気は必ず重くなり、
重い病気は死に至ってしまい、
まじないの方法では
疾病をよくすることができなくなってしまったのです。

黄帝がいう。
臨床面に関連する重要な道理をお聞きしたい。」
岐伯がいう。
「疾病を診断し治療するときの重要な要点は、
色脈を誤らないことにあります。
色脈を充分に運用できて露ほどの疑わしい点もないこと、
これが臨床における診断治療の大原則です。
もしも色脈の診察法を掌握できていないならば、
病状の順逆を理解する方法がなく、
処置もまた逆行したり反対の治療をする危険性があり、
医師の診断と病状が一致しません。
このような方法を疾病治療に用いれば、
病人の精神を損害することになりますし、
国の政治に用いれば、
国家を滅亡させることになります。
そこで末世の医師は、
迅速に旧い未熟な知識を捨て去り、
最新の色脈についての学問を研鑽する必要があります。
努力して向上すれば、上古の真人の位にまで到達することができるでしょう」

黄帝がいう。
「私はあなたから、いくつかの重要な道理を確かに聞いた。
あなたの主張していることは色脈を離れないことであるが、
これはすでに私の知るところである。
その他にはもう要点はないのであろうか。」
岐伯がいう。
疾病の診断治療における主要な要点がもう一つあります。
黄帝がいう。
「何がその一つの要点であるか。」
岐伯がいう。
「一つの要点とは、病人と接触する中で、問い尋ねてその病状を得ることです。」
黄帝がいう。
「どのように問うのか。」
岐伯がいう。
静かな環境を選んで門や窓をしっかりと閉じ、
病人との関係を密接にして、
根気よくきめ細かく病状を尋ねます。病人に少しも心配させてはならず、
思う存分にあらいざらい話させて、
その中にある真相を得るのです。
併せて病人の神色を観察して、神気のあるものは予後良好ですし、
神気のないものは予後不良です。」
黄帝がいう。
「すばらしいお話だ」


黄帝問曰、余聞古之治病、惟其移精変気、可祝由而已。
今世治病、毒薬治其内、鍼石治其外、或癒或不愈、何也。
岐伯対曰、往古人居禽獣之間、動作以避寒、陰居以避暑。内無眷慕之累、外無伸官之形。此恬憺之世、邪不能深入也。
故毒薬不能治其内、鍼石不能治其外。故可移精祝由而已。
当今之世不然。憂患縁其内、苦形傷其外。又失四時之従、逆寒暑之宜。
賊風数至、虚邪朝夕、内至五蔵骨髄、外傷空竅肌膚。所以小病必甚、大病必死。故祝由不能已也。

帝曰、善。余欲臨病人、観死生、決嫌疑。欲知其要、如日月光。可得聞乎。
岐伯曰、色脈者、上帝之所貴也、先師之所伝也。上古使僦貸季、理色脈而通神明。合之金木水火土四時八風六合、不離其常。
変化相移、以観其妙、以知其要。欲知其要、則色脈是矣。
色以応日、脈以応月。常求其要、則其要也。
夫色之変化、以応四時之脈。此上帝之所貴、以合於神明也。所以遠死而近生。生道以長、命曰聖王。

中古之治病、至而治之。湯液十日、以去八風五痺之病。十日不已、治以草蘇草荄之枝、本末為助。標本已得、邪気乃服。
暮世之治病也則不然。治不本四時、不知日月、不審逆従。
病形已成、乃欲微鍼治其外、湯液治其内。粗工凶凶、以為可攻。故病未已、新病復起。

帝曰、願聞要道。
岐伯曰、治之要極、無失色脈。用之不惑、治之大則。逆従倒行、標本不得、亡神失国。去故就新、乃得真人。
帝曰、余聞其要於夫子矣。夫子言不離色脈。此余之所知也。
岐伯曰、治之極於一。
帝曰、何謂一。
岐伯曰、一者因得之。
帝曰、奈何。
岐伯曰、閉戸塞牖、繋之病者、数問其情、以従其意。得神者昌、失神者亡。
帝曰、善。


参考文献:
『黄帝内経素問 上巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア
『内経気象学入門』 緑書房

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