下積み修行中の小堀のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


小堀です。
今回で経筋篇は最後になります。

手少陽之筋起、于小指次指之端、結于腕、上循臂、結于肘、
上繞臑外廉、上肩、走頚、合手太陽。
其支者、当曲頬入繋舌本。
其支者、上曲牙、循耳前、属目外眥、上乗頷、結于角。
其病当所過者即支転筋、舌巻。
治在燔鍼劫刺、以知為数、以痛為輸。名曰季夏痺也。

手の少陽経筋流注
薬指の端(関衝穴)に起こり、
腕(陽池穴)で結ばれる。
外関穴・支溝穴をめぐって天井穴で結ばれる。
手の太陽経と陽明経の外方を上って
肩髎穴、天牖穴へ上がり、手の太陽経筋に合流する。

支脈は、下顎角→舌本で足の太陽経筋と合流。
別の支脈は、頬車穴で足の陽明経筋と合流。
耳前をめぐって手太陽経筋と足少陽経筋と合流し
瞳子髎穴で手の三陽経と交わる。
上って頭維穴あたりで経筋が結ばれる。

手の少陽経筋病症
流中上で転筋し、舌を巻く。

手陽明之筋、起于大指次指之端、結于腕、
上循臂、上結于肘外、上臑、結于髃。
其支者、繞肩胛、挾脊。直者、従肩髃上頚。
其支者、上頬、結于頄。
直者、上出手太陽之前、上左角、絡頭、下右頷。
其病当所過者支痛及転筋、肩不挙、頚不可左右視。
治在燔鍼劫刺、以知為数、以痛為輸。名曰孟夏痺也。

手の陽明経筋流注
示指の端(商陽穴)から起こり、
腕関節部(陽谿穴)に結ばれる。
前腕→肘の外側(曲池穴)→上腕部→肩髃穴で結ばれる。
支脈は肩甲骨全体をめぐって、手足の太陽経と合流して
脊柱を挟む。
直行する脈は、肩髃穴→巨骨穴→天鼎穴→扶突穴
別の支脈は、頚から頬に上がって下歯中に入り
顴髎穴で結ばれる。
直行するものは、
手の太陽経筋の前(天窓穴・天容穴)にでて
反対の額角に上って交差し、頭部をめぐって顎に下り
太陽・少陽の経筋と合流する。

手の陽明経筋病症
流中上で転筋がおこり、肩を挙げれず、頚をまわせなくなる。

手太陰之筋、起于大指之上、循指上行、結于魚後、行寸口外側、
上循臂、結肘中、上臑内廉、入腋下、出缺盆、結肩前髃、
上結缺盆、下結胸裏、散貫賁、合賁下、抵季脇。
其病当所過者支転筋、痛甚成息賁、脇急吐血。
治在燔鍼劫刺、以知為数、以痛為輸。名曰仲冬痺也。

手の太陰経筋流注
手の拇指の上(少商穴)から起こり、
指に沿って流れ魚際穴で結ばれる。
列欠穴から前腕に沿って上り、
肘関節(尺沢穴)で結ばれる。
上腕内側→腋下(天府穴)→欠盆穴→
肩髃穴で手の陽明経筋と結ばれ、
再び欠盆穴へと戻る。
ここから下行し、胸中に結び、
散じて胃の噴門部を貫き季助部に至る。

手の太陰経筋病症
流中上の筋がひきつり、痛みが強いと息賁病となり
季肋部が強張って吐血する。

★息賁(そくほん):息は呼吸、賁は「鬱積」の意味。
肺気が鬱積して起こる呼吸切迫の症状となる。

手心主之筋、起于中指、与太陰之筋並行、結于肘内廉、
上臂陰、結腋下、下散前後挾脇。
其支者、入腋、散胸中、結于臂。
其病当所過者支転筋、前及胸痛息賁。
治在燔鍼劫刺、以知為数、以痛為輸。名曰孟冬痺也。

手の厥陰経筋流注
手の中指(中衝穴)におこり、
手の太陰経筋と並んで肘関節の内側(曲沢穴)に結ばれる。
上腕内側(天泉穴)→腋下(淵腋穴)に結び、
下行して(天池穴)前後に散じて脇助を挟む。
支脈は腋に入り、胸中に散じ、胃の噴門部に集まる。

手の厥陰経筋病症
流中上の筋がひきつり、胸部が痛んで息賁となる。

手少陰之筋、起于小指之内側、結于鋭骨、上結肘内廉、
上入腋、交太陰、挾乳裏、結于胸中、循臂、下繋于臍。
其病内急、心承伏梁、下為肘網。
其病当所過者、支転筋、筋痛。
治在燔鍼劫刺、以知為数、以痛為輸。
其成伏梁唾血膿者、死不治。

手の少陰経筋流中
手の小指の内側(少沢穴)から起こり、
腕関節の掌側(神門穴)に結ぶ。
上って肘関節(少海穴)に結び、
腋下(極泉穴)で手の太陰経筋と交叉し、
乳を挟んで内部をめぐり胸中に結び
噴門部を通って臍につながる。

手の少陰経筋病症
胸中が苦しく、心下部に波及して硬結ができ、
伏梁証となり、膿血を吐くと不治である。
肘の辺りがひきつれ、流中上が痙攣して痛む。

★伏梁:楊上善の説
「心脈が微緩であれば、心下に熱が集まっている。
大きいものでは人の前腕ほどのものが心下に潜んでおり、
臍下まで続いている。これが橋梁のようなので伏梁という。」

経筋之病、寒則反折筋急、熱則筋弛縱不収、陰痿不用。
陽急則反折、陰急則俛不伸。
焠刺者、刺寒急也、熱則筋縦不收、無用燔鍼。名曰季冬痺也。
足之陽明、手之太陽、筋急則口目為噼、眥急不能卒視、治皆如右方也。

経筋の病は
寒邪によるものは、身体が折れ曲がって痙攣し、
熱邪によるものは、筋が弛緩して収縮しない。
背部の筋がひきつると反り返り
腹部の筋がひきつると、かがんで伸ばせない。
足の陽明経筋と手の太陽経筋がひきつると
口眼がひきつれて歪み、物を見ることができない。


参考文献:
『現代語訳黄帝内経霊枢』
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社
『臓腑経絡学』アルテミシア

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

小堀

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