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「医食同源」
中国は胃腸を大切にする意識が高いとされております。
日々の食事を通し、体調を調え病を予防する
「医食同源」思想が古代からあり、
これは中国医学の考えが深く根付いているからとされています。

古典に「脾胃」の重要性は説いてあるのですが、
実際臨床ではどうだったのか。
太古の診籍(カルテ)である
『扁鵲倉公列伝』を見ていると、
色んな臓腑の病がありますが、
やはり「脾胃」の病は死に至る確率が高いなと認識させられます。

その中の一例に
趙章という宰相がかかった迵風という病。
「飲食が体内に貯まらない」というもので、
原因は飲酒によるものとし、
時の名医淳于意は「5日で死に至る」と診断したとされています。
ただ実際はその予想を超え、10日で亡くなったとされています。

予想を越えた理由を、淳于意は以下のように答えています。
「所以過期者.其人嗜粥.故中藏實.中藏實.故過期.
師言曰.安穀者過期.不安穀者不及期.」
(「当初の予想を越えたのは、粥を好んで食べたことが理由である。
粥を食べることで中臓脾胃が充実し、結果生き延びたのであろう。
師が言うには、穀物を安定的に摂れる者は死期を越え、
安定的に摂れない者は死期を早めると。」)

肝に銘じないといけません。


アイキャッチ画像は
『扁鵲倉公伝』京都大学附属図書館所蔵
です。

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