こんにちは盧です。
直木賞の受賞作で気になっていた
月の満ち欠け」という佐藤正午さんの作品を読みました。
昔ある国語の先生が
「現実と夢の中、つまりは現(うつつ)をえがく所に
日本文学の素晴らしさがある」と言っておりましたが
まさしくそんな作品だったように思います。
自分は面白さのあまり一気読みしてしまいました。
ぜひ読んでみてください。

今回は易水学派の祖と言われた
張元素の一生を見ていきたいと思います。


張元素(ちょう げんそ)
字は潔古、易州(今の河北省の地域)に生まれた
中国の宋・金時代を代表する名医です。

8歳にして神童と言われ、
27歳にして科挙試験(今でいう国家公務員試験)の
最難関である「進士」に合格します。
(「進士科に合格するのは50歳でも若い方」と言う言葉が残るほど
難しい試験であったと言われます。張元素先生まさしく神童です・・・)

その後、仕事中に重大な禁忌を犯してクビになり、
一念発起して医学の道に邁進します。
(幸か不幸か、おそらく医家でなければ、優秀な一役人として
忘れ去られていたでしょう。人生どう転ぶかわからないものですね。)

そして医学の道を極めて精進していたある日、
夢の中で大斧で腹を切り裂かれ、医学書をひたすら
詰め込まれると言う夢(悪夢?)を見て、医術に開眼します。
(ドラえもんの暗記パン的なものでしょうか?
それで医術ができるなら僕もと言いたいところですが、
ほぼほぼホラーですね。。。)

さらに当時、名医であった劉完素の治療の誤りを正したことから
一気にその名を全国に知られるようになります。

彼は古い処方にこだわらず、
新しい漢方薬・湯液を作った革新的な人として
知られているのですが、こんな言葉を残しております。

「医家は黄帝内経の法を宗として、
張仲景の心を学び、
これらの書物を師として学ぶべきである」

温故知新とはまさにこのこと
革新的な処方の数々の裏には、
古い処方への深い理解があったのでしょう。

「伝統とは何か?」という問いに対して
一つの答えを体現した名医だと言えるでしょう。

次回、張元素の学術思想について
触れていきます。

つづく


参考文献
『中国伝統医学の系譜』東洋学術出版
『張元素医学全書』中国中医学出版

一鍼堂置物シリーズ3
一鍼堂置物シリーズ3・鼠ちゃん

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