下積み修行中の小堀のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


小堀です。
経脈篇は今回で最後となります。

足の少陰腎経『中医学の基礎』より
足の少陰腎経『中医学の基礎』より

足少陰之別、名曰大鐘。當踝後繞跟、別走太陽。
其別者、并経上走于心包下、外貫腰脊。
其病気逆則煩悶。
実則閉癃。虚則腰痛。取之所別也。

足の少陰腎経は、足の内踝後面の大鐘から起こり、
踵を巡って足の太陽膀胱経に入る。
そのまた別絡は本経と並んで心包の下に走り
外に向かって腰背を貫く。
上逆すると心包に流中することから
煩悶がおこり
実した場合は癃閉となり、
虚した場合は腰痛となる。

足の厥陰肝経『中医学の基礎』より
足の厥陰肝経『中医学の基礎』より

足厥陰之別、名曰蠡溝。去内踝五寸、別走少陽。
其別者、循脛上睾、結于茎。其病気逆則睾腫卒疝。
実則挺長。虚則暴癢。取之所別也。

足の厥陰肝経の別絡は、
内踝の上五寸のところ蠡溝から起こり
別れて足の少陽胆経に走る。
そこから別に上行して睾丸に走り陰茎に結ばれる。
上逆すると、睾丸腫大となり痛み、
実すると勃起しやすくなる。
虚した場合は陰部の痒みとなる。

 

任脉之別、名曰尾翳。下鳩尾、散于腹。
実則腹皮痛。虚則癢掻。取之所別也。

任脈経の別絡は、鳩尾におこる。
ここから下行して腹部に散布し、
実した場合は腹部の皮膚が痛み
虚した場合は腹部の痒みとなる。

督脈『中医学の基礎』より
督脈『中医学の基礎』より

督脉之別、名曰長強。
挾膂上項、散頭上、
下当肩胛左右、別走太陽、入貫膂。
実則脊強。
虚則頭重。高搖之、挾脊之有過者。取之所別也。

督脈の別絡は長強という。
背骨を挟んで上行して項部に至り
頭上に散布し、
下降して肩甲の左右に開き
別れて太陽膀胱経に走り、
深部で背の内を貫く。
実した場合は脊柱が硬直し
虚した場合は頭部が重苦しい。

足の太陰脾経『中医学の基礎』より
足の太陰脾経『中医学の基礎』より

脾之大絡、名曰大包。出淵腋下三寸、布胸脇。
実則身盡痛。虚則百節盡皆縱縦。
此脉若羅絡之血者、皆取之脾之大絡脉也。

脾は後天の気の発生源であり、絡脈を二つもつ。
脾の大絡は大包といい、淵液の下三寸に出て
胸脇部に走り胆経と合流する。
実すると全身が疼痛し、
虚すると全身の関節が緩み無力になる。
脾の大絡は全身の細絡を統括し、
瘀血の場合はここで調整する。

凡此十五絡者、実則必見、虚則必下、視之不見。
求之上下、人経不同、絡脉異所別也。

この十五絡が実する時は
脈が盛んになって見ることができるが、
虚する時は陥下して見えにくくなる。


参考文献:
『現代語訳黄帝内経霊枢』
『中医学の基礎』
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社
『鍼灸医学体系⑮』雄渾社
『臓腑経絡学』アルテミシア

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

小堀

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