毎朝 一鍼堂まで阪急電車で通勤をしていまして、
車内の広告を見ては 何か目新しいことはないか
情報収集をしております。
今 阪急電車の中で話題?となっているのは、
なんでも今月に最新技術を搭載した
新型車両が投入されるとか。

阪急は新型車両になろうとも、
車内のデザイン、伝統の車体カラーは変更されないんですね。

阪急新型車両 阪急電鉄ホームページ
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では『難経』に参ります。


【原文】
六十六難曰、
経言肺之原出於太淵、心之原出於太陵、肝之原出於太衝、
脾之原出於太白、腎之原出於太谿、少陰之原出於兌骨、
胆之原出於丘墟、胃之原出於衝陽、三焦之原出於陽池、
膀胱之原出於京骨、大腸之原出於合谷、小腸之原出於腕骨。
十二経皆以兪為原者何也。

然。
五蔵兪者、三焦之所行、気之所留止也。

三焦所行之兪原者、何也。

然。
斉下腎間動気者、人之生命也、十二経之根本也、故名曰原。
三焦者、原気之別使也、主通行三気、経歴於五蔵六府。
原者、三焦之尊号也、故所止輒為原、五蔵六府之有病者、
皆取其原原也。


【現代語訳】
医学経典には、
肺経の原穴は太淵、心経の原穴は大陵、肝経の原穴は太衝、
脾経の原穴は太白、腎経の原穴は太谿、心経の原穴は神門、
胆経の原穴は丘墟、胃経の原穴は衝陽、三焦経の原穴は陽池、
膀胱経の原穴は京骨、大腸経の原穴は合谷、
小腸経の原穴は腕骨と述べている。
十二経は兪穴を以て原穴とするとなっているが、
どういうことなのか。

答え。
五臓の兪穴は、三焦の気によって運行され
出入や留まる所である。

では、なぜ三焦の気が運行して出入し留まる所を原穴としたのか。

答え。
下焦の腎間の動気は人の根本であり、
また十二経脈の根本であるが故に原気と称している。
三焦は原気が流れる別使であり、
その働きは 上・中・下焦の気を巡らせ
五臓六腑に運ぶことである。
いわゆる「原」とは、三焦に与えられた尊号であり、
その為 三焦の気が留まる兪穴を原と称しているのである。
五臓六腑に病があれば、その経脈に属する原穴を取るとは、
根本において治療する方法の一つである。


【解説】
ここでは十二経脈の原穴を論じている。

本文を見て頂くと、
鍼灸師・鍼灸学生の方なら「うん?」とひっかかる点がお在りかと思います。
そうそれは、心之原出於太(大)陵(心経の原穴は大陵)というところであり、
大陵は心ではなく心包経の原穴と経穴の書籍には書いていますし、
学校でもそのように習ったかと思います(と言うよりも習います!)が、
なぜこのように書かれているのでしょうか。
『難経解説』(東洋学術出版社)には
その理由が以下のように書かれております。

心包には心の外城として、
心を保護する機能があると考えられており、
『黄帝内経 霊枢』邪客篇には
「心者、五蔵六府之大主也、精神之所舎也。
其蔵堅固、邪弗能容也。容之則心傷、心傷則神去、
神去則死矣。故諸邪之在於心者、皆在於心包絡。
包絡者、心主之脈也。
(心は五臓六腑の主であり、精神を宿す中枢である。
その質は堅固で、邪気が侵入を許さない。
もし邪が侵入すれば、心を損傷し その結果心気を消耗し死んでしまう。
それ故、各種邪気が心を犯しても、みな心の包絡上にある。
包絡は、心主の脈であり、心に変わり邪を受ける。)」
と述べられている。
ただ一方で心包が邪を受けた場合は、
心の機能にまで影響を及ぼすこともあり、
その治療を心包の原穴である「大陵」で行えるとされている。
『黄帝内経 霊枢』九鍼十二原篇にも
「陽中之太陽、心也。其原出於大陵。
(心は陽中の太陽に属し、その原穴は大陵穴である。)」と記載されている。

上記より
心の原穴に「大陵」と記載されていたのではないかと
考えられている。

また原文の最後には
「五臓六腑に病があれば、その経脈に属する原穴を取る」とあるが、
これは原穴は原気が留止する部位であるとされ、
『黄帝内経 霊枢』九鍼十二原篇にも
「五蔵有疾、当取之十二原。
十二原者、五蔵之所以稟三百六十五節気味也。
(五臓に病が有れば、十二原穴を取れ。
なぜなら十二原穴には、全身 三百六十五節をめぐる気味を五臓から受ける所である。)」

と記載されている。


<参考文献>
『難経鉄鑑』 たにぐち書店
『難経解説』 東洋学術出版社
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 上巻』東洋学術出版社
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 下巻』東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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