野茂英雄 鉛筆:新川
野茂英雄 鉛筆:新川

こんにちは、新川です。

実は私、小さい頃野球をやっておりまして、
憧れの選手が 野茂英雄投手 でした。

野球を始めるきっかけになったのが、
町内対抗ちびっこ野球大会。
いざ試合の前日にユニフォームが配られた時、
当時の野茂投手と同じ背番号を渡され、
周りに自慢していたのを思い出します。
しかし、
実際の試合では、
(当時のチーム内では)
ボールを捕るのがうまいという理由で
キャッチャーをさせられたことは無念で仕方ありません (´д`)

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今回は、天元紀大論篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております。

【天元紀大論篇 六十六】

【原文】
黄帝問曰、天有五行、御五位、以生寒暑燥湿風、人有五蔵、化五気、以生喜怒思憂恐。
論言、五運相襲、而皆治之、終期之日、周而復始。余已知之矣。
願聞其与三陰三陽之候、奈何合之。

鬼臾区、稽首再拝対曰、昭乎哉問也。夫五運陰陽者、天地之道也。
万物之綱紀、変化之父母、生殺之本始、神明之府也。可不通乎。
故物生謂之化、物極謂之変、陰陽不測謂之神、神用無方謂之聖。
夫変化之為用也、在天為玄、在人為道、在地為化。
化生五味、道生智、玄生神。
神、在天為風、在地為木。在天為熱、在地為火。在天為湿、在地為土。在天為燥、在地為金。在天為寒、在地為水。
故在天為気、在地成形、形気相感而化生万物矣。
然天地者、万物之上下也。左右者、陰陽之道路也。
水火者、陰陽之徴兆也。金木者、生成之終始也。気有多少、形有盛衰。上下相召、而損益彰矣。

帝曰、願聞五運之主時也、何如。
鬼臾区曰、五気運行、各終期日、非独主時也。
帝曰、請聞其所謂也。鬼臾区曰、臣積考太始天元冊文曰、太虚廖廓、肇基化元。
万物資始、五運終天。布気真霊、総統坤元。九星懸朗、七曜周旋。曰陰曰陽、曰柔曰剛。
幽顕既位、寒暑弛張。生生化化、品物咸章。臣斯十世、此之謂也。
帝曰、善。

何謂気有多少、形有盛衰。
鬼臾区曰、陰陽之気、各有多少。故曰三陰三陽也。形有盛衰、謂五行之治、各有太過不及也。
故其始也、有余而往、不足随之、不足而往、有余従之。知迎知隨、気可与期。応天為天符、承歳為歳直、三合為治。

帝曰、上下相召奈何。
鬼臾区曰、寒暑燥湿風火、天之陰陽也。三陰三陽、上奉之。
木火土金水火、地之陰陽也。生長化收蔵、下応之。
天以陽生陰長、地以陽殺陰蔵。天有陰陽、地亦有陰陽。木火土金水火、地之陰陽也、生長化收蔵。
故陽中有陰、陰中有陽。所以欲知天地之陰陽者、応天之気、動而不息故五歳而右遷。
応地之気、静而守位故六期而環会。動静相召、上下相臨、陰陽相錯、而変由生也。

帝曰、上下周紀、其有数乎。
鬼臾区曰、天以六為節、地以五為制。周天気者、六期為一備、終地紀者、五歳為一周。
君火以明、相火以位。五六相合、而七百二十気為一紀、凡三十歳。
千四百四十気、凡六十歳而為一周。不及太過、斯皆見矣。

帝曰、夫子之言、上終天気、下畢地紀。
可謂悉矣。余願聞而蔵之、上以治民、下以治身、使百姓昭著、上下和親、徳沢下流、子孫無憂、伝之後世、無有終時。可得聞乎。
鬼臾区曰、至数之機、迫迮以微。其来可見、其往可追。敬之者昌、慢之者亡、無道行私、必得夭殃。謹奉天道、請言真要。
帝曰、善言始者、必会於終、善言近者、必知其遠。
是則至数極而道不惑、所謂明矣。願夫子推而次之、令有条理。簡而不匱、久而不絶、易用難忘、為之綱紀。至数之要、願尽聞之。
鬼臾区曰、昭乎哉問。明乎哉道。如鼓之応桴、響之応声也。
臣聞之、甲巳之歳、土運統之、乙庚之歳、金運統之、丙辛之歳、水運統之、丁壬之歳、木運統之、戊癸之歳、火運統之。

帝曰、其於三陰三陽、合之奈何。
鬼臾区曰、子午之歳、上見少陰、丑未之歳、上見太陰。
寅申之歳、上見少陽、卯酉之歳、上見陽明、辰戌之歳、上見太陽、巳亥之歳、上見厥陰。
少陰所謂標也。厥陰所謂終也。
厥陰之上、風気主之、少陰之上、熱気主之、太陰之上、湿気主之、少陽之上、相火主之、陽明之上、燥気主之、太陽之上、寒気主之。
所謂本也。是謂六元。
帝曰、光乎哉道。明乎哉論。請著之玉版、蔵之金匱、署曰天元紀。

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この天元紀大論篇から六元正紀大論篇までと至真要大論篇の計7篇は、
運気七篇と呼ばれ、
運気論に関しての記述がされている。

運気論とは・・
古代中国において、
天地間における気候気象の変化が、
人体の機能や動植物に及ぼす影響について説かれた学説である。

一般に『五運六気』と呼ばれる。

『五運六気』の
五運とは、天の※十干に木火土金水の五行を配当したもの
六気とは、風火熱湿燥寒の各々に※十二支を配したもの

※十干:甲乙丙丁戊己庚辛壬癸=天干

※十二支:子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥=地支

古代の人々は、これらの天干と地支を組み合わせ、
甲子〜癸亥までの記号によって年を記した。

この組み合わせでいくと六十通りの年を示せるため、
六十年を「一元」「一周」と称した。

また、この篇では、
運気学の用語が説明されている。

「太過」主歳の運気が旺盛で有余であること。
「不及」主歳の運気が衰退して不足していること。
主歳とは、「中運」「大運」ともいわれ
甲と己は土運
乙と庚は金運
丙と辛は水運
丁と壬は木運
戊と癸は火運
を指す。

これらの天干はに大別され、

甲丙戊庚壬=
乙丁己辛癸=

陽の主治は太過
陰の主治は不及 となるので、
同じ土運の年である甲と己でも、
甲は陽なので土運の太過となり、
己は陰なので土運の不及となる。

「平気」:歳運が太過でも不及でもないことを平気という。

「天符」:歳運と司天の気が同じもの
・司天の気
地支を五行に分属させれば、
子午寅申は火
丑未は土
卯酉は金
辰戌は水
巳亥は木
となり、
またそれらを三陰三陽に分属させると
子午は少陰
丑未は太陰
寅申は少陽
卯酉は陽明
辰戌は太陽
巳亥は厥陰
となる。
その年の主歳の「運」と、司天の「気」が
五行の中で同一の種類に属する場合に「天府」となる。

「歳会」:主歳と歳支の五行属性が同じもの

「三合」:
歳運、司天の気、歳支の気の3つが同じであり、
天府の年でまた歳会でもあるものを指す。
また「太乙天府」とも呼ばれる。

鬼臾区は鄭重に敬礼して答える。
「〜五運と陰陽は宇宙の中の対立と統一にかかわる法則なのです。
すべての事物はみなという二つの性質の対立する局面をそなえており、
それが事物の発生や変化の始源であり、
生長と壊敗の根本であり、
神明のからくりがその中に蔵されているのであるから、
はっきり認識しないでいられましょうか。
およそ、万物の生長を『化』と称し、
生長し発展して窮極点に至ると『変』を生じ、
陰陽が窮まりなく変化することを『神』と呼び、
自在にその原理を運用して、
しかもひとつの方法に拘泥しないでやっていけることを『聖』と呼びます。

神明の変化のはたらきは、
天にあっては、万物を主宰する無限の力をもち、
人間にあっては、事物の原理をはっきり認識し、
巧みにすべての原理を運用することができるものであり、
地にあっては、ものを生み育てることができるのです。
地は万物の五種の味を生じ、
人は原理をはっきり認識すれば、
智恵を生ずることができ、
天はこのような無限の力をもつからこそ、
やむことなく廻り続けることができます。
このような神明の変化は、
「あるいは天にあっては風となり地にあっては木となります。
あるいは天にあっては熱となり地にあっては火となります。
あるいは天にあっては湿となり地にあっては土となります。
あるいは天にあっては燥となり地にあっては金となります。
あるいは天にあっては寒となり地にあっては水となります。」
だから天にあっては形として現れない六種の気となり、
地にあっては形をとって現れた五行となるのであり、
形と気とが互いに結合すると、
万物を生み出すことができるようになるのです。

だから天地とは万物の上下の範囲であり、
左右とは陰と陽が昇り降りする道筋であり、 
水と火とがあるいは冷たくあるいは熱いのは陰陽のはっきりした徴であり、
金と木とはものが生まれ育ち出来上がってゆく過程の
終わりと始まりであるということがわかります。
六気には多いか少ないかの違いがあり、
五行には盛んであるか衰えるのかの区別があって、
形と気とが互いにはたらきかけあうので、
そこで『不足』や『有余』という現象もはっきり現れてくるのです。

広々とした無際限の天空は、
宇宙の造化の始源であり、
万物はすべてそのお陰によって生命の起源を得た。
五運は天の道筋を巡り行き、
六種の根元の霊妙なる気の周布とともに、
大地の万物の生長を統御する中心的な理法である。
九星は明明と天空に輝き、
七曜は天の道筋に沿って絶えずぐるぐる運行する。
かくして天の運行に陰と陽との推移・変化がそなわり、
大地には柔と剛との生殺の現象があらわれ、
昼と夜とに暗黒と光明が出現し、
四つの季節にも暑さ寒さの僧服がそなわり、
万物にも顕著な生長や変化がそなわった。『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』より

 

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参考文献:
『黄帝内経素問 上巻—現代語訳』
『黄帝内経素問 中巻—現代語訳』
『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア
『鍼灸医学事典』 医道の日本社
『内経気象学入門』 緑書房

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