どうも下野です。

先日、三重県と滋賀県の境にある
御在所岳に行って来ました。
天気が良いと、伊勢湾や名古屋のミッドランドスクエア、中部国際空港、
時には富士山も見えるようなのですが、
当日は霧が懸かって視界が悪く、全く何も見えませんでした。
ただ、標高1000mを越えるだけあって随分と涼しく、
空気が澄んでいるので気分転換になりました。

来年のこの時期には、知人と富士山に登るという
イベントが待ち構えておりますので、
今後 体力作りのためにも
お休みの日には山登りに行こうと思います。

近鉄 大阪上本町駅 地上ホームにて
近鉄 大阪上本町駅 地上ホームにて

本来なら、御在所岳の写真を掲載したかったのですが、
霧で撮れなかったので、乗って行った電車の写真です。

では『難経』の記事に参ります。


【原文】
三十四難曰、五蔵各有声色臭味、皆可暁知以不。

然。
十変言、肝色青、其臭臊、其味酸、其声呼、其液涙。
心色赤、其臭焦、其味苦、其声言、其液汗。
脾色黄、其臭香、其味甘、其声歌、其液涎。
肺色白、其臭腥、其味辛、其声哭、其液涕。
腎色黒、其臭腐、其味鹹、其声呻、其液唾。
是五蔵声、色、臭、味也。

五蔵有七神、各何所蔵耶。

然。
蔵者、人之神気所舎蔵也。
故肝蔵魂、肺蔵魄、心蔵神、脾蔵意与智、腎蔵精与志也。


【現代語訳】
五臓には各々に声・色・臭・味があるが、
これをすべて知ることは出来るのだろうか。

答え。
医学経典の『十変』には
肝の色は青、臭いは生臭く、味は酸味、声はさけび、液は涙である。
心の色は赤、臭いは焦げ臭く、味は苦味、声はよくしゃべり、液は汗である。
脾の色は黄、臭いは香臭く、味は甘味、声は歌い、液は涎である。
肺の色は白、臭いは生肉の気味、味は辛味、声は哭、液は涕である。
腎の色は黒、臭いは腐臭、味は塩辛い、声はうめき、液は唾である。
以上が五臓に対応する声・色・臭・味である。

五臓の中には七神があるというが、
七神と五臓はどのような関係なのか。

答え。
「臓」とは人の神気を蔵す場所である。
そこで肝は魂を、肺は魄、心は神、脾は意と智、
腎は精と志を蔵すのである。


【解説】
当難では、
五臓と声・色・臭・味の関係性を述べており、
これらは日々の臨床現場において重要な現象と
なって現れている。

「心」を例(原因の病変)にとると、
「心」は陽気が非常に強い臓であるので、
体表(顔など)は赤色を呈したり、目が充血する。
臭いは陽が強い(熱)ため、薫炙された臭い(焦げ臭い)がし、
味(味覚)は焦げた味(苦味)を呈する。
また多言となり、汗がよく出るようになる。
(汗は津液が変化したもので、津と心が主宰する血とは
同類であることから、汗は心液と考えられる。)

また、五臓と七神との関係についても述べており、
精神活動が内臓の働きを基盤としていることを説明している。
魂:陽に属す。認識・評価・決断と関係する。
魄:陰に属す。人間の感覚・動作・本能と関係する。
神:五神(七神)を統括
意,智:物事を思慮する。
精,志:意志の決定


<参考文献>
『難経鉄鑑』 たにぐち書店
『難経解説』 東洋学術出版社
『中医弁証学』 東洋学術出版社
『中医病因病機学』 東洋学術出版社
『中医診断学ノート』 東洋学術出版社
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『現代語訳 黄帝内経素問 上巻』 東洋学術出版社
『臓腑経絡学』 アルテミシア

画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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