<当院でのコロナウイルス対策のご案内>
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下野です。
我が国の医書として代表的なのものに
最古の総合医書『医心方』が挙げられますが、
それよりも古くに国内固有の医方(処方)を収録した医書があります。
それが『大同類聚方』。
(『医心方』は中国の医書を引用したものです。)

漢学(医学も含め)の流入に伴い、
国内の医方が廃絶してしまうと危惧した
桓武天皇の遺命によって大同3年(西暦808年)に編纂されました。
特徴的なのが、
各地の豪族の家系から集めただけでなく、
神社に記録のあったものも収録されており、
つまりは貴族達の医療だけでなく、
庶民への医療事情も知ることができます。
勿論 各疾病、生薬が当時の日本語で、
また当時の中国では使用していない生薬も、
国内では病治に使用している旨が記されております。
日本に固有の文化・風俗・思想哲学がありましたので、
固有の医療があったのも当たり前です。

ただこの後の
国内の医学の進歩を考えると、
徐々に国内固有の施療は少なくなったのでしょう。
よく東洋医学は
西洋医学の流入で排斥されたと言いますが、
これを見ていると
日本固有の施療も漢方(漢医学の意味です。)により
同じ目にあっていると思うと複雑です。。。

ただこの医書ですが、
原本は現存せず、また偽本も多いため、
書かれている内容も本当かどうかがわからないとされています。
ただ冒頭にも書きましたが、
我が国初の医書であることは間違いないとされています。


阪急電車 × すみっこぐらし
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人気のキャラクターみたいですね。


参考文献:
『病から古代を解く』 新泉社
『皇國医事年表』 国立国会図書館デジタルコレクション
『日本医学史』 国立国会図書館デジタルコレクション
『『大同類聚方(寮本・延喜本)』に見える古代の医術』 後藤志朗(日本医史学雑誌第54巻第2号)
『『大同類聚方』に見る桓武天皇の意志と上代の医療状況』 都築繁利(日本経大論集第48巻第1号)

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