こんにちは下野です。

"http-/getnews.jp/archives/151799.jpg"より
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僕も自宅で使用しているのですが、
Windows XPを使ったことがある方なら見たことがある
草原の壁紙。僕はずっとCGだと思ってましたが、
でも実は、実際に存在する場所の写真だったとの記事がありました。
撮影したのは左の写真のおじさんだそうです。

ただこのおじさん、自分で撮影したこの壁紙を見る機会が
全くないとのこと。
その理由は、このおじさんがMac使い・・・

では『難経』の記事に参りましょう。

今回は第十六難になります。


<原文>
十六難曰、
脈有三部九候、有陰陽、有軽重、有六十首、
一脈変為四時、離聖久遠、各自是其法、何以別之。

然。
是其病、有内外証。

其病為之奈何。

然。
仮令得肝脈、其外証善潔、面青善怒、其内証斉左有動気、
按之牢若痛、其病四肢満閉、淋溲便難、転筋、有是者肝也、無是者非也。
仮令得心脈、其外証面赤、口乾喜笑、其内証斉上有動気、
按之牢若痛、其病煩心、心痛、掌中熱而啘、有是者心也、無是者非也。
仮令得脾脈、其外証面黄、善噫、善思、善味、其内証当斉有動気、
按之牢若痛、其病腹脹満、食不消、体重節痛、怠堕嗜臥、四肢不収、有是者脾也、無是者非也。
仮令得肺脈、其外証面白、善嚏、悲愁不楽、欲哭、其内証斉右有動気、
按之牢若痛、其病喘咳、洒淅寒熱、有是者肺也、無是者非也。
仮令得腎脈、其外証面黒、善恐欠、其内証斉下有動気、
按之牢若痛、其病逆気、小腹急痛、泄如下重、足脛寒而逆、有是者腎也、無是者非也。


<現代語訳>
脈を診る方法には、
三部九候、陰陽、指の軽重の違いがあり
一つの脈に十種の変化を求めるもの、脈が四季とともに変わるもの
をみることもある。
古の聖人が世を去ってから多くの時代が経ち、それぞれが診断法とされいるが、
結局どのようにして弁別すればよいのか。

答え。
その病の内外の証で判断していくのである。

では、それぞれの病とはどのようなものか。

答え。
例えば、肝の脈が診られた場合、
その外は清潔を好み、顔色は青く、よく怒り、
内は臍の左側に動気があり、これを按じると硬くあるいは痛むのである。
その病は四肢が腫れ、大小便が出ず、筋痙攣する。
このような状態が肝の病であり、
もし診られない場合は肝の病ではない。

心の脈が診られた場合は、
その外は顔色は赤く、口の中は乾き、笑うことを好み、
内は臍の上に動気があり、これを按じると硬くあるいは痛むのである。
その病は気持ちが苛々し、心痛、手掌が熱く、から嘔吐きをする。
このような状態が心の病であり、
もし診られない場合は心の病ではない。

脾の脈が診られた場合、
その外は顔色が黄色く、噫気(げっぷ)がよくでて、物思いにふけ、食べ物の選り好みをする。
その内は臍の真上に動気があり、これを按じると硬くあるいは痛むのである。
その病は腹が張り、食物が消化しない、体が重い、手足の関節が痛む、眠りたがる、四肢の無力となる。
このような状態が脾の病であり、
もし診られない場合は脾の病ではない。

肺の脈が診られた場合、
その外は顔色が白く、くしゃみをよくし、悲愁に暮れて楽しまず、常に泣く。
その内は臍の右に動気があり、これを按じると硬くあるいは痛むのである。
その病は喘息と咳嗽、悪寒発熱である。
このような状態が肺の病であり、
もし診られない場合は肺の病ではない。

腎の脈が診られた場合、
その外は顔色が黒く、怖がり、あくびをよくする。
その内は臍の下に動気があり、これを按じると硬くあるいは痛むのである。
その病は気が上へ逆上し、下腹部がひきつれて痛み、下痢をし、足の脛が寒く冷たい。
このような状態が腎の病であり、
もし診られない場合は腎の病ではない。


<解説>
この難では、まず五つの脈診法が記載されています。

三部九候:「三部」とは寸・関・尺を表し、「九候」はそれぞれの浮・中・沈で
三部にそれぞれ三候あるので合計九候となる。
「三部九候脈診」につては、後の第十八難のところで紹介します。

陰陽:第四難で説明されていたもので、
①切脈部位(三部)で言えば寸口は陽(心・肺)、尺位は陰(肝・腎)。
②脈象で言えば浮・長・滑・数などは陽、沈・短・渋・遅は陰。
③陽脈は表・熱・実、陰脈は裏・寒・虚。
これらが陰陽によって見分ける原則的方法と考えられている。

軽重:第五難で説明されており、指の按する力を豆の重さで示しており
三粒では肺、六粒では心、九粒では脾、十二粒では肝、
骨にあたるまで按し指を持ち上げてくる脈を腎と説いている。

六十首:「難経解説」には、第十難の一脈十変の法と考えると説かれている。

四時:第十五難で説かれている春夏秋冬(四時)の脈診法と説かれている。

また当難では脈と共に、
内(腹)と外(顔面)にも証(病)が発生するとしている。
下記に五臓の疾病症状を分類した者をまとめてみました。

五蔵 顔色 性 情 腹部の診断 症 状
怒り 臍の左側に動気、按じて硬く痛い。 潔癖、手足の腫れ、二便の出が悪い。
笑う 臍の上に動気、按じて硬く痛い。 口渇、掌の熱感、からえずき、イライラし心痛。
物思いにふける 臍に動気、按じて硬く痛い。 げっぷ、手足の無力感、腹張、消化不良、体重節痛、横になるを好む。
悲観的で涙もろい 臍の右側に動気、按じて硬く痛い。 くしゃみ、咳嗽喘息、悪寒発熱。
怖がる 臍の下に動気、按じて硬く痛い。 あくび、足の脛の冷え、気の上逆、下腹部の引き攣れ・痛み、下痢、しぶれ腹。

参考文献:『難経解説』東洋学術出版社


<参考文献>
『難経解説』 東洋学術出版社
『難経鉄鑑』 たにぐち書店

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