こんにちは盧です。
ついに令和となりました。
約200ぶりの生前退位ということで
なんとも言えない気持ちで夜を迎えておりました。


今日は温病条弁の勉強はお休みです。

番外編として
学校で習う「胃の六つ灸」について見てみましょう。
長野仁先生によれば出典は『広益秘事大全』であるそうです。

(お灸の名手であった深谷伊三郎先生によれば
『医学入門』が出典とのことです。
調べてみましたが該当する部分が見当たりませんでした。
もし知っている方がいれば教えてください。)

以下、『公益秘事大全』の抜粋
「鬲兪 肝兪 脾兪
俗にいふ七・九・十一の灸なり、
大椎の骨よりかぞへて第七にあたる骨の下両旁へひらくこと一寸五分の處を鬲兪とす、
心痛、周痺、吐食、鬲胃ひえ、痰いで、脇腹みち、手足たるき等によし、
同九椎の下両旁へ一寸五分の処を肝兪とす、
怒気多く、目くろく、涙いで、気短く欬逆(しゃっくり)いで、口乾き、疝気、積聚等によし、
同十一椎の下両旁へ一寸五分の處を脾兪とす、
身痩(みやせ)、脇腹はり、痰、瘧(おこり)、寒熱、水腫、気脹、黄疸、不食等によし」

胃の六つ灸という言葉は見られませんが
取穴部位が同じであることが分かります。

しかし、胃に効くといった記述は見受けられません。
胃の六つ灸という名前でありながら、
胃兪(同じく背中の経穴)を使わないことも
興味をそそられる部分であります。

全体として見ていくと、治療対象の広い配穴ですが
取穴が多いので効果はパワフルと言うよりは
むしろマイルドになるように思われます。


参考文献
早稲田大学古典籍データベース
『公益秘事大全』
胃の病気についてー灸治療の立場からー 深谷伊三郎
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1955/19/3/19_3_12/_pdf

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