<近日開催予定のイベント>
【一般向け講座】参加申込み受付中です(6/9(土)15:30〜)
→(6/9(土)15:30〜)

【学生向け勉強会のお知らせ】東洋医学概論をモノにしよう!

→(第1回:6/16(土)15:30〜(金曜日も受付中))

【学生向け勉強会】「素問を読もう!」申込み受付中です

→毎週火曜19時〜 または 毎週木曜13時〜 (途中からの参加も可能です。)


草花の香りが心地よかったです

こんにちは、大原です。
前回まで、黄帝内経素問の三つ目の篇「生気通天論篇」をみていきました。
自然と人との関係から、
人体の「陽気」とは何か、
それをどのようにすれば保持できるのか、
といった具体的な健康についての考察が記されていました。

さて、今回から「金匱眞言論篇(第四)」に移っていきます。
まずは冒頭の部分から見ていきましょう。
原文と読み下し文です。

黄帝問曰、
(黄帝問いて曰わく、)
天有八風、経有五風、何謂。
(天に八風有り、経に五風有り、何の謂(い)ぞや。)
岐伯対曰、
(岐伯対えて曰わく、)
八風発邪、以為経風、触五藏、邪気発病。
(八風 邪を発し、もって経風となり、五蔵に触し、邪気 病を発す。)

ここで「経」とは、人体の気の通り道である「経脈」のことのようです。
全体の意味としては、
黄帝が問う。
「自然界の気候には八風という異常な風があり、
人体の経脈には五風の病があるというが、これは何か?」
岐伯が答える。
「八風とは自然界の正常でない気候であり、

人体の経脈に侵入して五臓を障害となるので五風という。
病を起こす原因となる。」

例えば異常気象で
夏なのに気温が低くなったり、
冬なのに気温が高くなったりした場合、
そのときに吹いてくる風というのは
人体にとって病を誘発する原因になりやすいということです。

例えば夏は、基本的に暑い日が続くので、
人の身体は熱が体内にこもらないように
熱を発散させようと、汗をかきやすくなっています。
そのような状態のときに冷たい風が体にあたると、
冬と違って、その冷風は身体の中に侵入しやすいため、
身体の中に冷えが入り込み、
風邪などの原因になりやすいです。

ちなみに冬は、寒さに負けないように
体表がグッと締まって
体内から熱を逃さないように、
また、外からの寒さに対抗できるように
機能しています。

現代では、夏は屋内に
クーラーが効いていることが多いので
快適に過ごせますが、
気候の影響は少なからず受けると思います。
クーラーで快適ですが、
運動などで汗をかくなど、
体内のこもった熱を発散させ逃すための工夫が
必要かも知れません。


参考文献
『黄帝内経 素問』 東洋学術出版社
『意釈黄帝内経 素問』 築地書店
『東洋医学概論』 医道の日本社

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here