<近日開催予定のイベント>

「素問を読もう!」勉強会のお知らせ
毎週火曜19時〜 または 毎週木曜13時〜 (途中からの参加も可能です。)


どうも、新川です。

今回から、
「呉子」を取り上げていきたいと思います。
さて、「呉子」とはなんぞや ということで、
簡単にまとめてみました。

「呉子」は、兵法の書物を指し、
戦国時代の初期に
楚という国の宰相をつとめた
「呉起」という人物の言葉をまとめたとされておりますが、
後世の偽作という説もあるようです。
その根拠として、
現存しているのは六篇ですが、
「漢書芸文志」には、
「呉子四十八篇」(!)とありますので、
その多くが散逸してしまったと推測されます。

呉子副詮 東京大学総合図書館
呉子副詮 東京大学総合図書館

こちらは、「呉子」の解説書です。今後お世話になります!

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さて、
ここからが本題です。
今回から「図国」篇が始まります。


【図国】

呉子曰、昔之図国家者、必先教百姓、而親万民。
有四不和。
不和於国、不可以出軍。
不和於軍、不可以出陣。
不和於陣、不可以進戦。
不和於戦、不可以決勝。

呉子曰く、昔の国家を図る者は、必ずまず百姓を教え、而して万民を親しむ。
四つの不和あり。
国に和せざれば、もって軍を出だすべからず。
軍に和せざれば、もって出陣すべからず。
陣に和せざれば、もって進み戦うべからず。
戦いに和せざれば、もって勝を決すべからず。


団結がなければ戦うことはできない。
その団結を乱す不和に四つの場合があることを心すべきである。
・国の不和
・軍の不和
・部隊の不和
・戦闘における不和
以上の四つである。

戦に勝つためには、
強力な武器を持つことでも、
多くの兵力を集めるのでもなく、
まず重要なのが、内部の不和をなくすことである。
不和がある状態で戦ったとしても、
結果は開戦前から見えている。

続く


参考文献:
『孫子・呉子・尉繚子・六韜・三略 』 徳間書店
『孫子・呉子』 プレジデント社
『老子』 岩波文庫

参考サイト:
『呉子副詮』 国文学研究資料館HPより

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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