下積み修行中の本多のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不愉快なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


今回は前回の続きの小便について書いていきます。

尿は、腎が体に不要なもの(濁)を
気化作用により膀胱へ送り、膀胱から体外に排泄されるものをいいます。

東洋医学では尿閉・排尿困難のことを「癃閉」といい
「癃」は小便がでにくく出ても少ししか出ないこと、
「閉」は小便が全く出ないことを表します。
前者は徐々に、後者は急に発症するのを特徴とします。

癃閉の発病の多くは脾・肺・腎・三焦の機能と深く関わってきます。

癃閉の原因の例として
①肺熱:肺に熱が盛んになることで肺の粛降作用が妨げられ
水湿が下焦に到達しないで起こります。
主症状として小便があまり出ないか、または全く出なくなってしまいます。
随伴症状として熱が肺に影響することにより、
咳嗽・呼吸が荒くなる・煩熱等がみられます。
②膀胱湿熱:脾胃の湿熱・または腎の熱が膀胱に影響して気化機能が
失調して起こります。
主症状として小便の色が濃黄色で量が少なくなり、
症状が重くなると不通になってしまいます。
随伴症状は小腹部の痛み・口が苦くなる・喉が渇く・大便がスッキリ排出できない
等があげられます。
③肝鬱:ストレス・思慮過度により肝の疏泄が妨げられ、三焦の気化作用に
影響して水液の排出を阻害することで起こります。
主症状として排尿困難・排泄するが残尿感を呈します。
随伴症状として両脇・小腹の脹満・気分が優れない・怒りっぽい等があります。
④血瘀:血液の運行が尿路で悪くなり閉塞することで起こります。
主症状は小便がポタポタと出る・勢いがなく細くしか出ず、
重症になると小便不通となってしまいます。
随伴症状は小腹部の脹痛となります。
⑤脾気虚:脾胃の昇降が失調して膀胱まで濁気が降りないで生じます。
主症状として排尿しようと思っても出ない・量は少なくスッキリ排出しない等があります。
随伴症状として精神疲労・食欲不振・すぐ息切れする等があります。
⑥腎陽虚:腎陽が衰退することで膀胱の気化作用も低下することで起こります。
主症状は小便がポタポタとしか出ずスッキリしないで、ひどくなると小便不通になります。
随伴症状は腰膝が重だるい・寒がる・目眩、等が生じます。

排尿の回数や尿の量は気温・水分摂取量・発汗・年齢によっても
左右されますので尿に関すること以外で随伴する症状を伺うことが重要になります。

二便について昔の中国では、臭い・色・形などをみて、
体に何が不足しているかを診断する専門医がいたほど
重要視されていたようです。


参考文献:
『中医基本用語辞典』
『中医学の基礎』   東洋学術出版社
『東洋医学臨床論』  医道の日本社
『実用中医学』    源草社

本多

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