この傷寒論のシリーズは、
当院の修行生によって毎週、水曜日の早朝に開かれる、
自主的な勉強会におけるメモ・備忘録となります。
古典の専門家によるものではなく、
一から学ぶ者の新鮮な目線を共有出来れば幸いに思います。


太陽病上篇より

4/27(水)

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4/27(水)
第9条:太陽病、欲解時、従巳至未上。
「従」(より)とは、起点を表す助詞である。
太陽病が解しやすい時間帯は、巳(9時〜11時)から未(13時〜15時)にかけて、
と訳するのが適当である。

第10条:風家、表解而不了了者、十二日愈。
「風家」とは、風にあたりやすい人(風邪に侵されやすい人)のことである。
「表解しても、解しきれない人は、十二日で癒える」ということだが、
寒邪に侵された場合よりも長くかかるということだろうか。
それとも、解しきれなくても放っておけばそのうち治るということなのか。
誤治を戒める内容としてもとらえることができる。

第11条:病人身大熱、反欲得衣者、熱在皮膚、寒在骨髄也。
身大寒、反不欲近衣者、寒在皮膚、熱在骨髄也。
解説本によると、寒熱の仮象について述べられたものであるという解釈が適当とある。
大熱や大寒といった症状がみられた場合でも、
それは仮象である可能性があり、実際には裏にある寒熱が本質である。

第12条:太陽中風、陽浮而陰弱。陽浮者、熱自発。陰弱者、汗自出。
嗇嗇悪寒,淅淅悪風,翕翕発熱,鼻鳴乾嘔者,桂枝湯主之。
太陽病の症状について、今までの条文の内容をまとめたものだと思う。
この中で、「乾嘔」は裏証であるようにも思われる。
次回、続きを行う。

参加者:新川、本多、大原、小堀


<原文>

第九章
太陽病、欲解時、従巳至未上。

第十章
風家、表解而不了了者、十二日愈。

第十一章
病人身大熱、反欲得衣者、熱在皮膚、寒在骨髄也。
身大寒、反不欲近衣者、寒在皮膚、熱在骨髄也。

第十二章
太陽中風、陽浮而陰弱。陽浮者、熱自発。陰弱者、汗自出。
嗇嗇悪寒,淅淅悪風,翕翕発熱,鼻鳴乾嘔者,桂枝湯主之。

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