<ご案内>
◉一鍼堂から鍼師と東洋医学を学ぶ人のための書籍を発刊しました!
書籍『東洋医学考』出版のお知らせはこちら!!
先日のYahooニュースに
「足裏のほてりで眠れない」という
見出しで記事が出ており、
なんでも、
バーニングフィート症候群・灼熱脚症候群と言うようで、
西洋医学的な原因が説明されていました。
また新たな病名が出てきたなと思いますが、
東洋医学では太古から
この手の症状を施療しており、
実際に当院の患者さんにも多くおられます。
この手の症状は、
東洋医学で言うところの「内熱」の一種であり、
体内に熱がこもりる事によって起こるもので
「五心煩熱」と言います。
主な症状として、
夕方から夜間にかけての
手のひらや足裏、胸の熱感、ほてりであり、
全てに感じる場合と、
一部だけに感じる場合とがあります。
原因としては
体内の陰分が不足し、
相対的に熱が旺盛になるものであり、
東洋医学の言葉で陰虚内熱と言います。
ではなぜ陰分が不足するか?
臨床現場で多く診るのは
五臓六腑のうちでも、
腎の臓があらゆる負担や先天的な弱りによって、
健全である陰陽の平衡が失調して起こるものです。
これに対する鍼灸の処置は補腎(陰)を行うことで功を奏します。
ただ実際には、
腎の弱りだけではなく、
飲食の不摂生により邪が生まれ発病したものや、
過度のストレスによって起こるもの、
そのすべてを合わせたものである
虚実が夾雑したものが多く、
症状も五心煩熱だけでなく、
動悸があったり、めまいがあったり、
イライラ、耳鳴り、口が乾く等
多岐にわたります。
そのため、五心煩熱だから“これ“というものではなく、
臓腑と邪の関係性をしっかりと見極め、
鍼を行っていきます。
ちなみに、
方剤学(漢方薬学)の面で言えば、
身体を同じように診ていくので、
知母地黄丸や三物黄芩湯などが対応する代表的な方剤となります。
ただ実際には身体の状態によって加減が行われ、
軽い症状なら知母地黄丸まで使わなくても
清熱のものを減らした滋陰が主体の薬である六味丸もあります。
























