一鍼堂(いっしんどう) 大阪心斎橋本院

症例集

うつ病(鬱病)の症例集

※ここではうつ病(鬱病)に対する
一鍼堂での鍼灸治療の症例を紹介いたします。
巷では症例集と称し、宣伝まがいの自作自演の
内容を多く見かけますが、
当院では、紹介するすべての内容が
事実に基づいた内容であることをここに明記し、
紹介させて頂きます。



結婚式までには元気になりたい!

大阪市西淀川区在住 T.I様 30代男性 サービス業

主訴:鬱病
既往歴:なし
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2014年、
仕事で地方へ転勤になり、
職場でのストレスや飲食の不摂生から
・吐き気
・食欲低下
・無気力感
を感じるようになる。
かと思えば、
急に気持ちが昂ぶり、
仕事を何でも引き受けたり
酒を大量に呑んでしまう
といった症状を繰り返すようになる。
その結果、躁鬱病と診断され、
西洋薬と漢方の併用治療を始める。

治療はうまくいき、
約1年後には症状はなくなり、
元気に過ごせていたようだが、
2017年に入り同様の症状が出てくる。
結婚式が7月末にあるため、
何とかそこまでには安定させたいとのことで
当院に来院なさる。

2017年5/14、初診。
現在、仕事は休むことなく出勤中。
ただ疲れは勿論だが、
悪天候や飲酒により症状は悪化する。
舌:紅舌色あせ、白黄膩苔。
脈:沈で緩滑やや弦脈。
腹:全体自汗する。特に臍周の冷えがきつい。
上記情報に切経を加え、
脾胃の弱り、湿がメインの瘀血があると考え、
足陽明胃経、足太陰脾経の経穴に刺鍼。
置鍼中より、
体が温かくじんわりと発汗し、スッキリし始めたとのこと。

5/20、2診目。
割と体調は良い方だったとのことで、
仕事もセーブしながらではあるが
問題無くこなせている。
舌:紅舌色あせ、白黄膩苔。
脈:沈で緩滑。
腹:全体自汗はマシだが、臍周の冷えがきつい。
施術は初診時同様。

5/25、3診目。
前回後2日間は、
病気であることを忘れてしまうほど
調子が良かったよう。
ただここで落とし穴が待っており、
調子が良かった為
いつも以上に仕事をしてしまし、
且 飲酒をしてしまったとのこと。
その結果、翌日から調子を大きく崩し、
薬の量を増やして対処中。
舌:紅舌色あせ、白黄二膩苔。
脈:沈で数緩滑やや弦脈。
腹:全体自汗する。特に臍周の冷えがきつい。
施術は前回までの経穴に、
手少陽三焦経の経穴を加える。

6/3、4診目。
何とか体調が持ち直し、
1週間通して仕事に行くことができた。
まだ安心は出来ない状態だったので、
施術は3診目と同様。

6/11、5診目。
調子は上がってきているが、
前回の体調悪化もあるので
セーブしながら過ごせている。
施術は前回同様。

6/18頃から
やはり体がしんどくなるこがあり、
挙式も控えていることもあって
2週間休みを取られる。
その間に体調を徹底的に戻すということで、
7/23まで間隔をつめて施術を行う。
基本的には脾胃を健てることをメインに、
瘀血の状態を観ながら
すすめていく。

7/31、12診目。
この数日前に挙式があり、
無事過ごせ、またその後の体調悪化もない。
薬も医師の指示で量を減らせるようになる。
舌:紅舌、少白黄苔。
脈:緩滑やや弦脈。
腹:全体自汗する。臍周りはスッキリしてくる。
施術は脾胃を健てるように
足陽明胃経の経穴に刺鍼。

12診目以降は
体調も悪化することなく順調に過ごせる。
10月には新婚旅行と久しぶりに出張があり、
忙しいにも関わらず順調に過ごせている。
勿論、以前のように無茶をすることもなく、
これからも引き続き治療を行っていく。

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「先ずは挙式までに
ある程度体を戻すことが出来て
良かったです。
また心配した10月のスケジュールも
問題無くこなせていましたので、
ご本人さんも随分と自信がついてきたようです。
今後は、年内に遠方への出張が増えるようなので、
そこをなんなくクリアして頂けるよう
引き続き治療に当たって参ります。」


担当鍼灸師:下野

(2017年11月11日 更新)


仕事のストレスで双極性障害2型と診断され休職へ…。
今の悪循環から抜け出し、早期復職に向けての症例

兵庫県明石市在住 匿名希望様 26歳 男性 会社員

主訴:双極性障害2型
既往歴:ストレス性胃炎
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【メールでの御依頼文】
双極性障害2型と診断され、会社を休職しております。
当初は一か月の予定だった休職が二か月になり、
なんとか早期の回復をしたいです。

休職に至った経緯としては、
最初は胃腸炎を患い、食欲がなくなり、イライラとしました。
自分の仕事に自信が持てなくなり、
同時にイライラと落ち込み、不眠が続き、休職にいたりました。
普段から肩が凝りやすく、非常に疲れています。

現在は服薬を行い、睡眠はできていますが、
ときおり胃が痛くなること、イライラ感がこみ上げてくることがあります。
肩の凝り、イライラ感、胃の痛みを完全に治したいと望んでいます。

病歴:
①小学生のころから、胃が弱く、下痢をしやすい。
 慢性的に下痢に悩まされています。
②社会人になってから、イライラ感が強く、
 双極性障害2型と今回、診断されました。
③社会人になってから、肩こりがひどく、
 頭痛にも悩まされる日々が続いています。
④社会人になってから、眠れないときがあります。
⑤仕事中に吐き気に襲われたりと、
 胃カメラを受けた結果、ストレス性胃炎と診断されました。

(本文ママ。)

【2015年8月31日(月) 一鍼堂来院。】
症状:
①下痢  ②易怒 ③肩凝り・頭痛
④不眠  ⑤ストレス性胃炎(胃の痛み)


問診:
①下痢
平素より便通は1日に3行 下痢か軟便。

②易怒
社会人になってから、よくイライラするようになる。
学生時代は柔道をして発散する場があったので、
イライラすることが少なかった。

③肩凝り・頭痛
同上。社会人になってからきつし。

④不眠
睡眠導入剤を用いて睡眠時間は6~7時間だが、
熟睡感が無く、寝付くのに30分かかる。
眠りも浅く、小さな物音ですぐ起きてしまい、
一度目が覚めると眠れない。
よく夢を見る。
夢の内容が、昔の友人が出てきたり
銃で撃たれるなど恐い夢を見ることが多い。

⑤ストレス性胃炎
2年前まで今と違う会社(部署:人事)に勤めており、
1年半前に今の会社に転職(部署:人事)。
現在の職場でも人事に就いているが
自分より年配の社員が多く、かつ精神疾患で悩んでいる方が多いので
必要以上に気を遣うことが多々あり、
年配の社員の配置換えなど人事に悩むことが多く
ストレス過多になり、ストレス性胃炎を発症。

休職し、安静にしていることで
何故体調を崩したのか考え込むことが多くなり、
考え込むとイライラして眠れなくなる。
眠れなくなると、体調がスッキリせずしんどい
悪循環が形成してしまっている。
まずはこの悪循環から抜け出すべし。

舌診:舌根部の苔が剥落、紅舌。
脉診:滑弦
腹診:心下~胃土を中心とした邪アリ。
考察:肝脾不和
取穴:足厥陰肝経の経穴・背部兪穴
治療後:頭がスッキリした感覚になる。
目標:
1ヶ月後の10月には仕事復帰したいということなので
9月中になるべく詰めて診させて頂き、
体を補強した上で10月の仕事復帰を目指す。

9/1(火) 2診目
前回治療後、夜間覚醒無く よく眠れるようになる。
下痢の回数が3行→1行に減った。

舌診:舌根部の剥落がマシになり、紅舌もマシに。
脉診:滑弦 よく緩んでいる
腹診:心下~胃土の邪も拡散している。
前回と同じ取穴で施術。
普段から よく運動するように養生指導。

9/6(日) 3診目
前回治療後も体軽くなり、
肩凝り・頭痛もスッキリし動きが軽快になる。


5(土)に一度下痢したが、それ以外は快便。
体が動きやすくなってきた為、
運動を意識的にするようになる。
内容は腹筋300回/日。散歩もよくするようになる。
いきなり300回/日は多いので、
少し回数を自重して頂くように伝え3診目の施術終了。

9/8(火) 4診目
調子宜し。
脉診:弦脉消失。滑のみやや残る。
9/16(水)に産業医と面談する予定になったので
これを目標に施術を重ねる。

9/15(火) 6診目
明日予定していた産業医との面談が
産業医の都合で10/2に延期になる。
張っていた気が緩んだため、
週末にしばらく控えていたラーメンを食べてみたが、
翌日下痢になったとのこと。

9/27(日) 9診目
ラーメンなど重い食事でなければ、
下痢することなく過ごせるようになり、
便が1日1行で済むようになる。

9/28(月) 10診目
前回治療した夜に久しぶりに飲酒・脂物を食すが
今朝、下痢無く過ごせたとのこと。

10/2(金) 11診目
産業医との面談で、週明けの10/5(月)より仕事復帰の許可を得る。
仕事内容は、しばらく残業なしで様子見るとのこと。

10/12(月) 12診目
週40時間勤務(8時間/日)だが、自覚的な疲れなし。
9(金)の夜に飲酒し、10(土)朝に下痢したので
身体的な疲れはあるよう。
舌診:やや紅舌。
脉診:滑脉強い。

匿名希望さんが元気になってきたので
奥様のKさんも一緒に受診される。
Kさんの主訴は妊娠希望。

10/16(金) 13診目
仕事で気を遣うことあったが、胃の痛みは出ずに済む。

また、睡眠導入剤を減薬してもよく眠れるとのこと。

11/1(日) 15診目
10/25(日)祖父が亡くなり、通夜・葬式への参列で
1日のリズムが崩れ 休みの日がなく仕事に出ることに不安を覚えたが
咽の痛みがややある程度で済んでいた。

11/22(日) 18診目
お酒の付き合いが多くなったが下痢せずに済む。
よく運動もできているので体調はかなり良い方だとのこと。

その後、2週間に1回 ~ 月に1回ペースで現在も治療中。
また、年明けには奥様Kさんの妊娠が判明し、
現在も夫婦・母子(胎児)皆順調に過ごされる。
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「もともとの素体はしっかりしている方なので
早い段階で改善ができました。
会社で気を遣うストレスもありましたが、
社会人になって運動する習慣が無くなったのが
今回体調を崩した大きな原因でした。
学生時のように運動する習慣があれば、
ここまでストレスを溜め込むことはなかったと思います。
若干、脾胃が弱い傾向にありますが、
これもよく運動して頂ければ大丈夫な範囲です。
現在でもよく運動して過ごして頂いております。」

担当鍼灸師:為沢

関連リンク:
双極性障害2型…兵庫県明石市の匿名希望様の鍼灸治療体験談

(2016年 4月 19日 更新)



大阪府枚方市在住 S.Tさま 47歳男性 管理職

大阪府枚方市在住 S.Tさま 47歳男性 管理職

主訴:鬱病(うつ病)
既往歴:肺炎

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【来院時の御依頼文】
仕事が忙しく、毎日終電で帰る日々が続き、
朝も起きれずうずくまっている状態になっていました。
半月前に仕事の判断出来ない、
パソコンが打てない、人と話せなくなり脳外科を受診。
簡易検査で脳には異常なし、心療内科を勧められ受診。
うつ病と診断され、1ヶ月の自宅療養中です。

薬も服用しており、現在は
・アビリコット細粒50%局乳糖水和物
    1回0,15g   /1日3回/
・レクサプロ錠10mg
   1回1錠/1日1回/夕食後/
・ドンペリドン錠10mg「TYK」
   1回1錠/1日3回/
・セディール錠5mg
   1回1錠/1日3回/

テレビでフェリチン不足によるうつ症状が
あると聞いて内科にて検査、
フェリチンは正常。
中性脂肪が521mg/dL
LDLコレステロール194mg/dL
と異常でしたが他は異常なし。

症例集にも掲載せれていましたが、
ストレスを食べて発散させるタイプです。
疲れるとスナック菓子と炭酸飲料を好みます。

現在は家族とは普通に
話が出来るようになっていますが、
仕事で色々判断するのは難しいと感じるようです。
仕事に戻りたいという意志はあります。
体力低下防止のため
3日前よりウォーキングに連れ出しています。
なんとか行ってくれます。

(本文ママ 奥様が代筆)
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御依頼文の通り、
一年前に管理職となったことで、
生活が随分と乱れたようです。
当院へ来院された際に、
ご本人さんに何がつらいのかと
ご自身の言葉で教えて下さいと伝えたところ、
・常に眠たく、ボーッとしてしまう。
・朝に起きられない。
・走れない。
・不安な事ばかり考えてしまう。
・天候に左右される。
といった症状をあげられる。

2014年5/5、初診。
舌診:胖嫰舌で紅やや暗く、薄白苔。
脈診:浮緩枯脈。
腹診:全体自汗し、中脘から下脘は虚。肝相火の熱がきつい。
切経:合谷(左右)やや実、曲池(左)実で自汗、郄門(右)実、
   内関(右)やや虚、霊道(左右)やや実、三里(右)やや虚、
   公孫(左右)虚、地機(左)虚で自汗、太谿(左右)やや虚。
弁証:脾虚証。
取穴:足太陽膀胱経、足太陰脾経の経穴。

5/8、2診目。
施術当日の昼から体が軽く、シャキッとした感じがある。
また翌朝も目覚めがよく、散歩の足取りも軽い。
舌診:紅やや暗く、簿白苔。
脈診:緩脈。
腹診:全体自汗、中脘から下脘の虚は若干マシ。
弁証:初診同様。
取穴:初診同様。

5/10、3診目。
心身共に順調に過ごせており、
散歩だけでは足らず、ランニングもした。
舌診:紅舌、簿白苔。
脈診:浮位に枯脈。
腹診:全体自汗。
弁証:同様。
取穴:同様。

5/14の4診目から
5/24の7診目までは順調で、
遠方まで一人で電車で出かけられるようになった。
施術方針としては、
3診目までと同様。

5/28、8診目。
2日前から吐き気と眩暈に襲われ、
久しぶりに調子が悪いとのこと。
舌・脈・腹からも負担があるのが見てとれ、
詳しくお伺いしたところ
調子が良いので鬱のお薬をご自身の判断で
断ってしまったとのこと。
施術は今まで通り脾を建てることと、
気鬱を捌くようにする。
取穴:足太陰脾経、足太陽膀胱経の経穴。

5/31、9診目。
吐き気と眩暈は施術翌日には治まり、
体調も随分と良くなってきた。
施術は前回8診目と同様にする。

この後6月に入ってからも定期的に施術を行い、
同月下旬にはお仕事に復帰なさいました。
現在も鬱の症状は無く、
元気に過ごせているとのことです。

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【担当鍼灸師(下野)より】
体調が良くなった直後での
職場復帰でしたので、
正直不安はありましたが、
体調を崩すことなく、
調子良く過ごされております。

短期間で改善出来て良かったです。

(2014年 9月 24日 更新)




兵庫県三田市在住 A.Oさま 39歳女性 医療関係

兵庫県三田市在住 A.Oさま 39歳女性 医療関係

主訴:鬱病、悪阻
既往歴:貧血、子宮筋腫、稽留流産

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【来院時の依頼文】
1.うつ病
2009/7 発症→休職
2010/4  復職
2010/10, 2012/2に約1カ月休職したが回復傾向は維持していた。
2012/4月 結婚、転居
2012/7月 妊娠、流産を機に抗鬱薬を中止
2012/9月 うつ病再発、休職、抗鬱薬再開
2012/11/12 妊娠が判明し抗鬱薬中止

2.つわり
2012/7  初回妊娠5週で稽留流産
2012/11/12  2回目の妊娠判明(5週3日)

<現在の症状>
精神面:
不安、焦燥、眠りが浅く多夢、無気力、無力感、日中の眠気
自殺、中絶については考えることはあるが
言葉にして夫、精神科主治医、カウンセラーに話せるレベル。
具体的な自殺企図歴はなし。

現在は平日日中は話し相手がなく不安がつのり辛い。
特に木曜、金曜になると精神状態が不安定になる傾向。

身体面:
妊娠判明と前後して吐き気(特に空腹時)、嘔吐(直後)が出現。
人とよく話をして精神状態が落ち着いていると症状は軽い傾向。

その他:
歯ぎしり、食いしばり(10年以上前から)
左足親指の爪水虫(3年前から)
痔(数年前から)
数か月前から痔周辺と外陰部の掻痒、黄白色分泌物あり。
現在抗真菌薬を外用中。

(本文ママ。)


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2012年11/18、初診。

現在妊娠6週目。
妊娠判明前後より、吐き気、嘔吐。
同時期より抗鬱薬を中止。
その後から、
不安、焦燥、眠りが浅く多夢、無気力、
無力感、日中の眠気、自殺願望(自殺企図はなし)
などの症状が出てくる。

舌診:淡紅、薄白苔(舌中央に抜けあり)、やや老、やや乾燥

脈診:右に緩脈

腹診:心下部の虚、右肝の相火にやや実
弁証:胃の気の弱り

施術後、肩の緊張がほぐれ、呼吸がしやすくなる。

11/22 (2診目)
前回施術から2日間は食事が摂れた。
夜眠れるようになり、夜間尿もなし。
気分が以前と比べ軽くなってきた。

11/24 (3診目)
昨日まで、
悪阻による吐き気が緩解。
呼吸がしやすく、気分的にも宜しい。
本日、吐き気はあるものの、
以前と比べると半減する。

来年2月に行われる挙式と披露宴に向けて
負担がかかる事が予想されるため、
それに向けて体調を調えていく。

途中、打ち合わせの際のトラブルや、
直前の準備や緊張などで精神的に負担になることがあるが、
合間にご旅行へ行くなど、積極的に気分転換され
体調良く、式に臨むことが出来た。

2013年 11/24
無事、長女をご出産される。

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【担当鍼灸師の新川より】
胃の気を高め、動かしていく事で
心腎の動きもよく出ておりました。

精神的に負担がかかった際、
目の状態(眼神)が基準となりましたが、
体調が安定してくると表情とともに
安定した状態となっておりました。

(2014年 8月 20日 更新)




大阪市淀川区在住 N.Oさま 40歳男性 会社員

大阪市淀川区在住 N.Oさま 40歳男性 会社員


主訴:躁鬱病(双極性障害)

既往歴:特になし

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【来院時の依頼文】
2006年発症後、薬で抑えるが、徐々に薬の量が増える。
2007年からは、右肩のコリが継続して起こり、治らない。
現在、会社を休職しながら、心療内科医の指導の下減薬中。

減薬症状を抑えながら、
最終的には薬を飲まなくても躁鬱症状が出ないようになり、
復職することが目標です。
(本文ママ。)

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2006年より発症。
きっかけとして、
2005年の転勤後より仕事が多忙となり、
睡眠時間が極端に短くなる。
その頃から、
・不眠(早朝に覚醒)
・倦怠感 等
の症状が出てくる。

2ヶ月程前から2度目の休職に入り、
現在、お薬に関しては5錠/日(3種類)を服用中。
精神的な波があり、
落ち着きがなく動きたい時と、
無気力になりやる気が出てこない時の差が極端である。

2013年11/14、初診。
舌診:乾燥、少白苔

脈診:按じて無力

腹診:心下部の虚、肝の相火(右)虚中ノ実、臍下の虚
弁証:心気虚

施術後:脈力がつき、身体の力が抜けてくる感覚が出てくる。

11/17 (2診目)
睡眠:寝つきがよくなり、早朝に覚醒することがなかった。
舌診:乾燥マシ、白苔やや薄くなる

脈診:脈力が出てくる

腹診:心下部の虚、臍下の虚うまる。
   肝の相火(右)虚中ノ実が浅くなる


11/22 (3診目)
11/20より 3.5錠/日へ減薬

12/6 (5診目)
前回減薬後、一週間ほどで状態は落ち着く。
12/1より 2.5錠/日へ減薬

12/20 (7診目)
12/17より 1.5錠/日へ減薬

2014年2/20 (9診目)
年末にご自身の運転でご実家へ帰省される。
車が故障するトラブルがあったが症状への影響はなかった。
また1月末より、
服薬なしで調子良く過ごされているとのこと。
今後は復職も視野に考えているとお伺いする。

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【担当鍼灸師の新川より】
鍼灸治療にて症状が緩解し、減薬に成功した症例です。
精神的な疾患でも発症の裏側には、
五臓六腑にかかった負担というものが関わって参ります。
負担の種類に応じて適切な処置を施すことで、
根本から改善していくことにつながっていきます。

他にも随伴症状として、
手足の痺れ、息苦しさ、ほてりなどがありましたが、
同時に改善されておりました。


(2014年 5月 30日 更新)




大阪府大阪市淀川区在住 Y.Sさま 31歳女性 経理事務職

大阪府大阪市淀川区在住 Y.Sさま 31歳女性 経理事務職

主訴:鬱病(うつ)、肩こり、腰痛、眼精疲労
既往歴:なし

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大学生の頃から肩こり、腰痛、眼精疲労があり、
肩こりと眼精疲労がきつくなると頭痛や動悸がしてくる。
また、就職してから鬱病(うつ)を患い、
現在は毎食後に薬を服用しているが、
いつかは薬なしの生活を送りたいと思い
当院での鍼灸治療をご希望なさる。

2013年2月16日、初診。
肩こり、腰痛、眼精疲労は常に感じ、
仕事後や悪天候にて増悪する。
鬱病の症状は、やる気が出ない、疲れやすい。
舌診:胖大舌で紅やや色あせ、少白苔。
脈診:やや濡脈。
腹診:全体的に自汗し、胃土に棒状の邪を診る。
切経:後谿(左右)実、曲池(左)虚中ノ実で自汗、陽池(左右)やや虚、
三里(左右)やや虚で自汗、公孫(右)虚で自汗。
弁証:脾虚。
取穴:足太陰脾経、足太陽膀胱経の経穴。
施術後:体がスッキリし、視界がクリアになる。

2月23日、2診目。
初診治療後から体が軽くなり、
肩こり、腰痛、眼精疲労は⑩→⑤、
鬱の症状も普段より感じにくかった。
舌診:胖大舌で紅、薄白~少白苔。
脈診:やや細い。
腹診:全体自汗はマシで、胃土の邪も緩む。
弁証:初診時と同様。
取穴:足太陰脾経、督脈の経穴。

3月2日、3診目。
2診目治療後も調子は良かったが、
週の中頃から鬱の症状と異様な怠さを感じる。
問診で原因を探ると、
体調が良かった為に薬の服用を止めたとのこと。
舌診:胖大舌で紅色あせ、少白苔。
脈診:緩脈でやや細い。
腹診:全体自汗し、胃土に邪。
弁証:初診時と同様。
取穴:手少陽三焦経、足太陽膀胱経の経穴。

3月9日、4診目。
前回治療後には鬱の症状と怠さは取れ、
肩こり、腰痛、眼精疲労は⑤→①に落ち着いている。
ただ週の中頃に鬱の症状がきつく感じる。
舌診:胖大舌で紅、少白苔。
脈診:緩脈。
腹診:全体自汗し、胃土に邪。
弁証:同様。
取穴:3診目と同様。

3月16日、5診目。
治療後~5日間は調子が良かったが、
生理が来た為に調子を崩す。
ただ、いつもなら生理前から調子を崩していたが、
今回はその様なことはなかった。
舌診:胖大舌でやや淡紅、少白苔。
脈診:濡やや細脈。
腹診:全体自汗し、胃土と臍下に邪。
弁証:同様。
取穴:足太陰脾経、足太陽膀胱経の経穴。

3月23日、6診目。
一週間体調は良い。
舌診:胖大舌やや紅、薄白苔。
脈診:やや濡脈。
腹診:全体自汗し、胃土に邪。
弁証:同様。
取穴:前回と同様。

3月30日、7診目。
体調は引き続き良いが、
週の半ばに飲酒をした翌日に
咽痛、頭痛があった。
舌診:胖大舌やや紅、少白苔。
脈診:やや濡脈。
腹診:全体自汗、特に胃土の自汗がきつい。
弁証:同様。
取穴:同様。

暫くお仕事の都合で来院が出来なかったが、
6月10日の8診目の際には、
肩こり、腰痛、眼精疲労は勿論ですが
鬱の症状もお薬を服用しなくても大丈夫になる。
8診目以降も、体調が優れな時や
体調管理で引き続き診させて頂いております。

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【担当鍼灸師の下野より】
切経や問診で元々脾の弱りが考えられましたが、
学生時代や就職してからは
ストレスを食で発散されていたようで、
そちらが更に脾を弱らせることとなりました。
治療で脾を補うことと、
平素からストレス発散を運動でするように指導し、
実戦して頂きました。
今では体調が良くなっただけではなく、
体を動かすことが好きになったようで
休日は登山をされております。

(2014年 4月 29日 更新)


 

大阪府豊中市在住 S.Mさま 51歳女性 会社役員

大阪府豊中市在住 S.Mさま 51歳女性 会社役員

主訴:ペットロス症候群

既往歴:なし
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長年飼っていた犬のペットが亡くなり
落ち込む日々が続き、身体にも影響が出てくる。
食欲の減退による体重減少。
呼吸がスムーズにいかず息苦しさが常に有り。
不眠に陥ってしまい、疲れが取れず。
その様子を心配した親戚のE.Kさん(当院の患者さん)の紹介で
当院にお問い合わせ頂く。

【2013年9月7日、一鍼堂 初来院。】
ペットが亡くなったのが2013年7月なので、
2ヵ月の間、心身共に弱ってしまっているとのこと。
主な症状は、鼻閉による息苦しさ・食欲減退・
舌尖がピリピリする・歯肉が腫れて痛い・不眠・
倦怠感・肩凝り・下腿の浮腫など。
問診中、落ち着きがなく喋る言葉がとても早い。
目もキョロキョロ動いて落ち着きなし。
昔から心配性な性格で、
落ち着きがないことは自覚しているとのこと。

舌診:少し紅舌、舌辺ハゲ、白苔

脈診:濡脈

腹診:左肝相火の邪がキツシ
切経:
曲沢(自汗)・郄門(実)・霊道(実キツシ)・神門(実・熱感)・後谿(実)
足三里(実)・陰陵泉(虚中ノ実)・太谿(虚)・照海(虚・枯れ)
心兪(虚中ノ実)・肝兪(実)・脾兪(やや虚中ノ実)
考察:心腎不交証

施術後:体がスッキリされる。

9月9日(2診目)
前回施術後、帰宅してから熟睡できたと伺う。
久しぶりに熟睡できて嬉しかったとのこと。
ただ、一番気にしている鼻閉が変わらず。

9月14日(3診目)
鼻閉⑩→⑧で少しマシに。
舌尖のピリピリも少しマシに。
また、食欲が少しずつ出てきた。
睡眠は波はあるものの、熟睡できる頻度が増えてきた。

9月16日(4診目)
前回施術後、2日間体のだるさがあったが
その後は体スッキリしてくる。

9月20日(5診目)
調子宜し。
食欲も出て、不安感が無くなってくる。

9月23日(6診目)
妹さんの悩み相談で
1時間半にわたる長電話をしてしまうが、
長電話できたことに喜ばれる。
以前の調子だと、体が優れないので
用件だけ聞いてすぐ電話切っていたとのこと。
ただ、電話で話を聞いていると
同情してしまい、肩甲骨付近の痛みが出てきた。

9月28日(7診目)
近くの公園で、ご近所さんと長時間立ち話をして
外気が寒い時間だったので、冷えてしまったとのこと。
ただ、ここでも長時間立ち話できたことに喜ばれる。

10月3日(8診目)
長時間眠れるように。
また、深く眠れるように実感される。

その後も体調安定

10月24日(13診目)
休職していた仕事に復帰してみたが
問題なく仕事こなせた。
また、疲れが溜まっても眠れば
次の日には疲れも取れてスッキリ起きれるようになる。
目標達成されたので、今回を以て御卒業して頂く。
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【担当鍼灸師の為沢より】
心腎不交証で診立てた症例です。
元気になって良かったです。

(2014年 4月 14日 更新)

 


大阪府豊中市東寺内町在住 Y.Tさん 30代 男性 建設業

大阪府豊中市東寺内町在住 Y.Tさん 30代 男性 建設業
主訴:うつ病(鬱病)

2008年2月中旬頃より、精神的落ち込みがきつく鬱病と診断。
3ヶ月の休職期間で治したいと、2/22一鍼堂来院。
初診治療後から、精神的落ち込みがなくなりリラックス状態になる。
2診、3診と落ち込みはあるものの回数を重ねる毎に体調良くなり、
6診目には落ち込みが出ても30分で落ち着くようになる。
8診目後の心療内科での診察で、医師も良くなっていると判断し薬の量を減らす。
薬の量を減らしたことにより副作用が出たが、鍼灸施術により消失。
15診目には1週間空くが体調良く、鬱症状も消失していた。

その後も体調は良く、5/7に仕事復帰されました。

 

大阪府摂津市在住 M.Hさん 29歳 男性

大阪府摂津市在住 M.Hさん 29歳 男性
主訴:うつ病(鬱病)
その他の症状:胸部圧迫感、動悸、咽の詰まり、両腕尺側に発疹

2007年8/24来院。
私生活では、昼夜逆転の状況になっている。
その他の症状は、胸部圧迫感、動悸、咽の詰まり、両腕尺側に発疹が出る。

舌診、舌先が紅く、舌央~舌根に白二苔。
脈診、濡・細・枯。
腹診、胃土に表邪の塊あり。
切経、太衝に邪熱あり、太谿虚。

太衝の邪熱をさばく鍼(針)をする。
邪熱がさばけたと同時に体が温もり、発汗してくる。
その後、胸部圧迫感、動悸、咽の詰まりがラクになる。

2診目には胸部圧迫感、動悸、咽の詰まりが⑩→②となる。
これ以降、一時的にうつ(欝)症状出るものの⑤で治まるようになる。

また自宅の摂津市から当院まで自転車で来院いただき、
回数を重ねるにつれ、スッキリとした疲れ方に変わってきた。

10月に入り調子が良いので、
鬱病から開放され 当院を卒業されました。

大阪府枚方市在住 Y.Nさん 20代 男性 製造職

大阪府枚方市在住 Y.Nさん 20代 男性 製造職
主訴:うつ病(鬱病)
既往歴:頸椎捻挫

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2009年の夏、仕事のストレスが原因となり、
疲労感がきつい・仕事への意欲がない・食欲不振・対人関係が億劫になり、
病院にて鬱病(うつ病)と診断される。
その後、投薬治療により症状に改善がみられたものの、
2010年の年始に同様の症状が再発。
投薬しても効果が出なくなり、鍼灸治療をご希望される。

2010年2/28、初診ご来院。
主な症状は、疲労感・食欲等の意欲が無い・対人関係が億劫・頭痛・下痢。
望診:目は虚ろで、顔色はやや黄土色。自力歩行が難しい。
舌:紅舌で白苔、舌央部は剥落。
脈:緩枯脈、按じて無力。
腹:臍右側に野球ボール程の邪を診る。
切経:後谿(右)虚中ノ実、曲池(左)実、三里(右)やや虚、
公孫(右)虚で自汗きつい、陰陵泉(左)やや虚、太谿凹み、心兪(右)実、
肝兪(左)虚中ノ実で発汗を診る、脾兪(右)腠理の開き。
施術:肝脾不和と考察し、施術を行う。
施術後:症状に大きな変化は診られなかったが、舌の剥落、枯脈共に消失、
腹部邪気が小さくなる。

3/1、2診目。
初診後昼過ぎ、身体が軽く感じ、頭痛も消失した。
また下痢もでなくなり、疲労感もないとのこと。
望診:自力歩行が可能。
舌:紅舌で薄白苔、剥落も診られない。
脈:緩脈、脈力あり。
腹:邪気は小さくなっている。
施術:初診同様。
施術後:直後から、身体の軽さを感じる。

3/27、3診目。
暫く間が開いたが、割と調子良かったと様子。
ただ悪天候時には、初診時の症状が出てくる。
舌:淡紅舌、薄白苔。剥落はなし。
脈:浮位に枯脈あり。
腹:両肝相火に邪を診る。
施術:今まで同様。
施術後:頭がスッキリし、空腹感出てくる。

5/5、4診目。
体調が回復してきたので、仕事へ復帰。
ただ、まだ無茶は出来ないので、仕事は程々に抑えている。
舌:紅舌きつい。
脈:枯脈。
腹:胃土から臍にかけ板状の邪を診る。
施術:肝鬱気滞と考察を切り替える。
施術後:お腹がよく動き、直後より便意を感じる。

5/29、5診目。
仕事が忙しくなり始め、体調を崩す日が多くなった。
ただ症状は初診時とは異なり、クシャミ・咽の痛み・便秘。
望診:やや赤し。
舌:紅舌きつく、白苔。
脈:浮枯脈。
腹:両肝相火に邪と熱感を診る。
施術:4診目と同様。
施術後:クシャミ、咽の痛み消失し、舌・脈・腹にも変化が診られる。

7/29、6診目。
約2ヶ月振りのご来院となったが、体調崩される事もなく、
経過順調に過ごされておりました。
また鬱(うつ)のお薬の服用も止めたが問題はないとのこと。
舌:紅舌、薄白苔。
脈:緩でやや滑脈。
腹:5診目に診られた肝相火の邪は消失。全体的に緊張もなし。
施術:脾胃を調えるよう施術。
施術後:空腹感が出て、活力が湧いてきたのこと。

この後、お仕事の関係もあり2〜3ヵ月に一度のご来院となるが、
体調を崩されることもなく順調に過ごされております。
2011年の5月には、鬱の症状ではなく体調管理とのことで
御体診させて頂きました。

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【担当鍼灸師(下野)より】
初診時は一人で歩くことも出来ず、
御両親に付き添われての来院でした。
問診においては、話をする力もなくため息ばかりついておられ、
御両親に代弁をして頂きましたが、
2診目の時には一人で来院され、問診も可能となっておりました。
体調が良くなってくると、
ご自身のお好きなショッピングや登山など
出来る事から徐々に始めて頂き、
気分転換をしてもらうように致しました。
ご自身も色んな事が出来るようになったことで、
肉体的だけでなく精神的にも自信がついたようで、
その後多少体調を崩されることもあったのですが、
ご本人曰く「問題なく直ぐに戻りました!」と笑顔で
話されるようになりました。

 大阪府堺市在住 T.Oさん 27歳 男性 製造職

大阪府堺市在住 T.Oさん 27歳 男性 製造職
主訴:うつ(鬱病)
既往歴:なし

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学生時代の2006年頃から、気分の落ち込み、耳鳴り、耳の閉塞感、
頭痛が頻繁的に起こるようになり、
その後就職したと同時に上記の症状に加え精力の低下や動悸を感じる。
様々な治療、生活習慣を正すも改善がなく、当院での鍼灸施術をご希望。

2010年5/31、初診ご来院。
体は痩せ型で、皮膚はやや黄色。動きは俊敏で、眼には力があり表情は豊かで
問診時の受け答えに際してもしっかりとした口調だが、やや早口で話し
始めると顔面に紅潮が診られる。
舌:やや細く、紅舌で舌央部に白黄苔。
脈:全体的に細く緩脈。
腹:季肋部は浮き、中脘穴、下脘穴の沈みがきつい。
切経:尺沢(左)実で自汗、合谷(左右)実、曲池(右)実きつし、
後谿(右>左)虚中ノ実、郄門(左右)やや実、神門(左右)やや自汗、
足三里(左右)実、豊隆(左)実きつし、衝陽(右)やや虚、
公孫(右)実で自汗きつし、陰陵泉(左右)実、太谿(左右)虚、
太衝(左)実きつし、心兪(左右)実で皮膚やや紅、胃兪(左右)実。
その他:左第一趾が強張り、動きが悪い。
考察:肝脾不和
取穴:督脈の経穴、足太陰脾経の各経穴。
施術後:頭がスッキリし、体の底から力が湧いてくる感覚が出たとのこと。

6/7、2診目。
施術後2日間は頭がボーッとし、その後から体調が調ってくるのを感じられた
とのこと。
舌:やや細く、紅舌で少白黄苔。
脈:緩脈で関上の浮位に枯脈。
腹:季肋部の浮き、中脘穴、下脘穴の沈み。
考察:初診時同様。
取穴:足厥陰肝経、足太陰脾経、足太陽膀胱経の経穴。

6/13、3診目。
2診目施術直後から耳鳴りが消失し、頭痛や気分の落ち込みも観られないが、
1週間を通して頭がモヤモヤするとのこと。
舌:紅舌で少白苔。
脈:緩脈。
考察:同様。
取穴:足厥陰肝経、足陽明胃経、足太陽膀胱経の経穴。

6/20、4診目。
前回以降、体調は良くなってきたが、まだ仕事で気を使ったり作業に
没頭すると頭がモヤモヤする。
舌:紅舌ややマシで少白苔。
脈:緩脈だが前回までよりも締まっている。
腹:季肋部の浮き。
考察:同様。
取穴:3診目と同様。

5診目、6診目と体調良く過ごされていたが、7診目の来院3日前から
体調が優れないとお伺いする。

7/11、7診目。
気分の落ち込みきつく、久しぶりに耳鳴り、頭痛を発症する。
問診を重ねていくと、体調が良くなったことで飲酒をしたご様子。
舌:紅舌色あせで白膩苔。
脈:滑脈。
腹:中脘穴、下脘穴が沈み、臍周の邪がきつい。
考察:脾虚湿困。
取穴:足陽明胃経、足太陰脾経、足太陽膀胱経の経穴。
養生指導:暫く飲酒は控えて頂き、食べ過ぎにも気を付けて頂く。

7/18、8診目。
一週間通して、前回の症状は③程度に落ち着く。
舌:紅舌で舌央部に白苔。
脈:緩脈でやや滑アリ。
腹:中脘穴、下脘穴の沈み消失し、臍周の邪も小さくなる。
考察:7診目同様。
取穴:7診目同様。

以降、8月末まで週1回のペースで御体診させて頂きました。
10診目以降は鬱の症状は出なくなり、飲酒や仕事の影響も受けることも
なくなりました。
現在では月1回、体調維持で御体診させて頂いております。

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【担当鍼灸師の下野より】
症状を発症する2年程前から、健康を意識されて
1日2食法と月1度の断食をされていた様です。
また進路の事や学業に追われ多忙を極めておられたようで、
それらが負担となり症状の原因となっておりました。
ご来院頂いてからは1日3食しっかり摂って頂き、
断食も止めて頂きました。
今では体調が良くなったことで、
駅伝やマラソンの大会に出場し、
毎日が楽しいと仰っておられます。

 大阪府豊中寺市在住 A.Oさま 30代女性 会社員 

大阪府豊中寺市在住 A.Oさま 30代女性 会社員 
主訴:うつ病(鬱病)、腰痛
その他の症状:微熱
既往歴:うつ
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【来院時の依頼文】
『一ヶ月ほど前から、
長時間寝ているとだんだん腰が痛くなってくるという症状が出始めました。
(寝具等は特に変更などしておりません)
最初は長時間寝ている時だけだったのが、
最近は5~6時間寝ているだけで朝方腰が痛くなるようになりました。
背骨を中心として、腰全体が重く響くように痛くなります。
寝返りをうって体制を変えても痛みます。
痛みは時間と共にだんだんひどくなっていき、
終いには我慢できなくなり起き上がってしまいます。
起き上がってしばらくはかがんだりすると痛みます。
その内痛みは収まっていきます。
起き上がってすぐにまた横になると痛みが来ます。
しばらく起き上がっていると再び寝ても痛くなりません。
整形外科でレントゲンを撮ってもらいましたが、骨に異常は無いようです。
痛み止めの薬とシップをもらいましたが、それでもやや鈍痛が残ります。
これでは根本的な解決にはならないと思うので、
鍼治療で何とかならないかと思ってメールいたしました。
かれこれ三年ほどうつ病の治療中で、
抗うつ薬、抗精神病薬、精神安定剤、睡眠薬等を服用しています。
また、週に2,3日原因不明の微熱が出ます。
腰の治療が最優先ですが、うつにも鍼治療が効果ありとの事だったので、
そちらも出来れば治して頂きたいです。

(本文ママ)
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上記の御依頼文を受け、
【2009年6月15日、鍼灸治療を求め 一鍼堂来院。】
腰痛の場所は腎兪、命門付近。
ここ1ヵ月半ほど腰が重く酸い痛み、
微熱が夕方から夜にかけて37,2℃ほど出てくる。
また、平素より雨天時の体の倦怠感アリ。
月経周期が38~40日周期で経血量が少なめ。月経時痛はなし。
うつ病は3年前に発症。
以来、抗うつ藥、抗精神病薬、精神安定剤、睡眠薬など服用中。
薬を服用し始めてから朝が起きれなくなってきたとのこと。
IT関連の仕事を10年ほど勤務していたが、うつ病のため退職。
1年前に現在の事務職に転職。
舌診:胖嫩舌、舌辺部の歯痕、白膩苔
脈診:沈濡にして右尺が弱い
腹診:胃土の邪気がきつし
切経:合谷(虚中ノ実)・曲沢(実)・後谿(実)
足三里(虚中ノ実)・陰陵泉(虚中ノ実)・照海(虚・枯レキツシ)
肺兪(虚)・胆兪(実)・胃兪(虚中ノ実)・腎兪(虚深シ)
考察:腎陰虚証
治療後:腰の痛みが⑩→④まで軽減。

6月18日(2診目)
前回施術後、腰の痛みが違和感になるなど
症状に波が出るようになり、微熱も夕方以降出るが
一旦落ちついたり、再び上がったり波が出るようになる。
症状が安定するまで週2回ペースで診させて頂く。

6月22日(3診目)
前回施術後、腰痛が消失したり④ほど出たり
微熱も上がったり、下がったり波が出ている。
また、月経が28日でくる。いつも38日周期なので驚かれる。
体調が調ってきている証なので、引続き経過観察して頂く。

6月25日(4診目)
腰の痛みは落ちついてるが、朝食後の倦怠感がきつい。
脾胃の湿邪が停滞しているので、去湿を試みる。

6月29日(5診目)
前回施した、去湿にて倦怠感と腰痛がラクに。
微熱は変わらず波アリ。去湿と補腎陰を続けて施術する。

その後も週2回ペースで施術。

7月13日(9診目)
微熱の波は変わらず。腰痛は安定してくる。
また、聞診にて声量がはっきり出ているのを確認。

8月6日(19診目)
微熱の波が変わらずアリ。
ステンレス製のディスポーザブル鍼(使い捨ての鍼)を使用していたが
銀鍼での施術で陰分を補ってみる。

8月13日(20診目)
前回施術後、微熱の症状が落ち着き、1週間平熱で過ごせるようになる。
滅菌処理した銀鍼を使用し経過観察して頂く。

8月27日(22診目)
全体的な体調は良いが、
週始めの月曜日に倦怠感を訴えるようになる。
肝鬱気滞があるので、仕事始めの月曜日に体調不良がでるものと考察し
疏肝理気を主とした処方に切り替える。

9月3日(23診目)
月曜日の倦怠感はあるが、③ほどで落ちついていた。

9月7日(24診目)
心療内科で処方されている薬の量が減り、軽い薬に変わったことを伺う。

その後、調子が安定。

10月1日(28診目)
少量の飲酒のため、やや微熱と不眠の症状が出る。
体調が良いので、A.Oさまの中で「飲酒してみよう」と
心の余裕が出てきたことは評価できるが、
まだ完全に調っていないので建脾を施す。

11月19日(35診目)
体調調ってきてはいるが、
木曜日に倦怠感を感じることが出てくる。
精神的な負担は軽減され月曜日の倦怠感はマシになるが
木曜日は身体的に疲れが溜まってくるので
倦怠感があるとのこと。
補腎陰を継続して施していたが、やや置鍼時間を長めに置き
経過観察して頂く。

12月7日(37診目)
木曜日の身体的な倦怠感は未だアリ。
よくよく問診すると、寒くなってきたのでホットカーペットの上で
寝ようになってきたとのこと。
ホットカーペットなどの暖房器具を使って睡眠すると
陰分が枯渇してしまうので、養生指導として
ホットカーペットの使用を禁止して頂く。

12月17日(39診目)
倦怠感なく過ごせていると報告頂く。

2010年1月21日(42診目)
年末年始、調子良く過ごせていたとのこと。

次回より2週間に1回のペースで診療していく。

2月4日(43診目)
倦怠感は最近はなし。
間食が最近多いとのこと。
脾胃への負担があるが倦怠感が出ていないので
大分、脾胃が調ってきていることを確認する。

3月25日(46診目)
様々な負荷をかけても体調良く過ごされているので
今回を以て、御卒業して頂く。

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【担当鍼灸師の為沢より】
初診は腰痛と微熱を主訴に診させて頂き、
途中よりうつ病からくる倦怠感に切り替え御体を診させて頂きました。
出勤前に御予約されることが多く、
最初の方は倦怠感から、朝が起きれず、
遅刻または予約キャンセルされることが
多々ございましたが、施術を重ねる毎にそういった連絡はなくなり
順調に診させて頂いておりました。
コツコツ頑張って通院して頂きましたね。
元気になったとは言え、過度の間食や飲酒には気を付けて下さい。

大阪市西区在住 S.T様 34歳女性

大阪市西区在住 S.T様 34歳女性

主訴:うつ病(鬱病)

既往歴:心室性期外収縮
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2012年、10月末
食欲減退、体重減少、不眠を発症。
心療内科にて鬱病と診断を受け
安定剤と睡眠導入剤を処方されるが
あまり薬は服用したくないので
調子が悪い時のみ服用。
11月、2週間程は体調が安定していたが
不眠、浅眠は変わらず。
御主人の部下にあたる方が
当院に通院されていたので、
その方の御紹介でお問い合わせ頂く。

【2012年12月18日 一鍼堂、初来院。】
発症した頃の背景を問診。
2012年8月頃より御主人の仕事が多忙で
朝早くに出勤し、夜遅くに帰ってくる生活リズムに
合わせて生活を送っていたとのこと。
10月、御主人が出張に行くと言って
ゴルフに行っていたことが発覚して喧嘩になる。
他にも疑わしいことが多々発覚し鬱病に至る。
病歴を問診すると
過去学生時代にも鬱病にかかったことがあり、
心療内科を受診していたとのこと。
食欲は現在戻っているが、過食気味で
食べないと落ち着かないず、
チョコレートなどの間食が多い。
また、普段吸わないタバコを吸うようになり
1日15本ほど喫煙。
便通は毎日あるが、肉を食すと臭い便が出る。
環境が変わると下痢・便秘どちらもあり。
耳垢はいつもジュクジュク湿っている。
目が疲れやすく、日差しが眩しいと辛い。
足が冷えやすく、寝付きに60分~120分かかる時がある。
夜中に一度目が覚めると寝付けない。
多夢である。

舌診:舌尖紅、白膩苔

脈診:濡やや滑脈

腹診:肝相火に邪と心下の邪深シ
切経:
後谿(虚中ノ実)・霊道(虚)・
合谷(実)・太淵(やや虚)・曲池(実)
足三里(実キツシ)・陰陵泉(虚)・地機(虚中ノ実)
太衝(虚中ノ実)・足臨泣(虚中ノ実)
肺兪(やや虚)・心兪(虚中ノ実)・肝兪(実)・脾兪(やや虚)
考察:心脾気血両虚証
施術後:
一身スッキリされる。

12月23日(2診目)
前回施術後、一身ラクになり薬なしで眠れたが
21日に飲酒過多のため過呼吸になり病院へ行ったとのこと。
飲酒した理由を聞くと、御主人のことでモヤモヤ考えてしまい
多量に飲んでしまったとのこと。

12月27日(3診目)
前回施術後、よく眠れる日とまだ眠れない日の波があり。
朝はスッと起きれるようになる。

12月29日(4診目)
前回施術後、不眠宜し。
毎日安定して眠れるようになる。
年末12月31日~年明け1月9日までハワイで過ごすと伺う。
現在不仲の御主人と一緒だが、御主人が経営している会社の
部下達も来るので、まだ気楽だとのこと。
外泊することで眠りに影響することを懸念し施術にあたる。


【2013年】
1月12日(5診目)
ハワイでカゼをひいてしまい、
向こうではホテルで寝て過ごすことが多かったとのこと。
日本に帰って来てからはカゼは治まってきているが、
カラ咳が残っている。
易怒もマシで不眠になることはなかった。

1月15日(6診目)
体調宜し。
ぐっすり深く眠れるようになる。


その後、1月〜2月中は体調良く過ごされる。


2月21日(16診目)
オーストラリアへ友人と5泊の旅行に行っていた。
旅行先でもゆっくり眠れて過ごせたとのこと。

3月11日(21診目)
調子良くない。涙がよく出る。
外に出るのが恐い、動くのが億劫になってきた。
御主人と喧嘩になり夜中まで口論になっていたとのこと。
調子良くないので続けて来て頂くように伝える。

3月12日(22診目)
前回施術後、体軽くなりスッキリするが
また夜中に御主人と喧嘩になり、眠れなかった。

3月14日(23診目)
目の焦点が合い辛く、見えにくいとのこと。
木気が昂ぶる季節もあって調子安定せず、
またとても繊細になっているので、瀉法で施術する。

3月21日(26診目)
よく眠れるようになる。
涙も出なくなり、目の焦点も合ってくる。
友人と食事に出かけた際に、手の震えを自覚する。

3月23日(28診目)
調子良かったが
名古屋にいる17歳の姪よりメールが来て、
「春休みの2日間、大阪に遊びに行きたい」との内容で
泊まりで迎え入れることが出来るのか不安になり、
よく眠れなかった。
体調にあまり自信がないので、
日帰りでなら迎えられると返信したとのこと。

3月28日(31診目)
26日に姪が遊びに来て、梅田と心斎橋を案内する。
人混みで疲れて前頭部に痛みを発症。
27日、前日の疲れで体スッキリせずに過ごす。

3月29日(32診目)
前回施術後、調子立て直して良く過ごされる。

4月12日(37診目)
11日、御主人と喧嘩してイライラしたが、その日はすぐ眠れる。
12日、朝起きれたが、泣いたり怒ったり感情が不安定だったとのこと。

4月16日(38診目)
調子宜し。


その後、4月は体調落ち着いて過ごす。


5月12日(47診目)
御主人との間にトラブル。
御主人の不貞が発覚して、
喧嘩になりその日の夜は一睡もできなかった。
御主人が出張で海外に行くと聞くが
信用できず、精神的に不安定に。

5月13日(48診目)
4時間ほど眠れるが、まだ精神的に安定せず。

5月19日(50診目)
兵庫県の実家に帰って静養しており一人だと落ち着いている様子。

5月23日(52診目)
なんとか体調は良く過ごす。
夜間1回目が覚めるが、すぐ眠れるようになる。


その後、徐々に体調は回復。
御主人との不仲はあるものの、
6月は精神的にも安定して過ごせるように。
また、この頃より調子と比例してタバコの本数にも増減があり。
調子良い時で1本。悪い時で10本前後。
こちらも併せて診てもらう。

7月7日(73診目)
月経前のため易怒。
タバコの本数が7本。

7月13日(76診目)
夜間に御主人と喧嘩するが
夜はグッスリ眠れるようになる。
14日~18日、サイパンへ旅行に行くとのこと。

7月25日(77診目)
旅行中、調子宜し。
眠りも安定しており、タバコも1本吸うか吸わないかで安定していた。
御主人の会社で立ち上げたBarの経営に携わることになり
今後バタバタしそうだとのこと。

8月2日(78診目)
Barの経営で夜遅くまで勤務しているため
就寝時間が午前2時~3時になってしまう。
疲れが溜まり、深い呼吸ができず
胸で浅い呼吸になってしまうとのこと。


その後、8月はBarの仕事で多忙だが
何とか調子は良く過ごされる。


8月29日(85診目)
御主人と次のお店の出店のことで
話し合い、午前6時まで話し込む。
その後、調子を崩し涙が止まらないようになる。

8月30日(86診目)
涙も止まり、体調安定。

9月7日(90診目)
御主人と喧嘩し易怒のためタバコ20本ほど吸ってしまう。
久々に安定剤を服用。

9月19日(91診目)
前回施術後、調子良かったが
施術間隔が空くことで徐々に体調下降線。
倦怠感があり横になることが多く、
最近手の震えが出てきた。
タバコが20本で増悪している。
間空かないように詰めて来て頂くよう伝える。

9月21日(92診目)
前回施術後、タバコの本数減少。手の震え消失。
12月にお店を出店されるので打ち合わせが立て込んでいるとのこと。


仕事のことでやることが多々あり
御主人のことは気にしていないとのこと。
そのため、精神的には安定しているが
忙しさのためかタバコの本数が10本~20本と安定せず。


11月5日(101診目)
タバコの本数10本以下で落ち着いているが一日中嗜眠。
お店の準備が一段落ついてきたところ とのこと。

11月9日(102診目)
嗜眠消失。タバコも6本程度に落ち着いて体調持ち直す。


その後、12月のお店の開店も順調に運び年内は順調に過ごされる。


【2014年】
1月5日(110診目)
体調宜し。

1月27日(111診目)
仕事のペースも分かってきたこともあり
あまり不調になることが無くなってきたので
今回を以て様子を診て頂くように伝える。
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【担当鍼灸師の為沢より】
1年と少しかかった鬱病の症例です。
施術期間中トラブルが続き、
体調を立て直すのに大変でしたが
トラブルが重なっても
自分で心身共に持ち直せるようになりました。
現在でも、たまに月に1回ほど
御体診させて頂いております。



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うつ、鬱病やうつによる心理・精神的な疲れへの鍼灸治療で多くの実績がございます。大阪(豊中市,吹田市)の漢方鍼治療で戦い続けます
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