マンスリーアーカイブ 4月 2008

今日はうれしかったんだ★ ~恩を返したい~

東京、品川の出張は 品川のとある西洋医の先生の クリニックを半日借りて行っている。 完全に先生の御好意に甘えている。 そこに東京の患者さんが集まる。 これまで先生に感謝の意を伝えようと、 言葉を重ねども、口べたな私は空回りしてきた。 伝えたい気持ちの、10分の1も表現出来ず、 もどかしく思っていた。 お花券をプレゼントしたり、 お土産を持っていったり。 なんだか違和感を感じていた。 しかし、 今日、先生の膝が痛いことを知り、 診させていただいたのだ。 鍼という形でも感謝を一つ表現出来ることに 心から喜びを覚える。 自分の気持ちも 鍼にのせれば相手に届く気がする。 なんとか先生の膝を治すんだ。 たぶん、今日の治療だけでも だいぶん治ってくれると思う。 そういう感触はある。 (そうでなけりゃ困る。チャンスはそうない。) 今日はそんなチャンスに心が弾んだのである。 なんだか蝶々の様にうれしくて舞い上がった。 鍼師をやっていても、 西洋医学の お医者さんを診ることも多くなっている。 小さな枠を超えて自分の体を預けてくれる、 彼らの存在に感謝したい。 強いプライドがあったらなかなか出来ることではない。 私は、なんでも鍼で治すと意気込み、 西洋医学がなんじゃ。 と心の底で思っている。 そういう意味では彼らに負ける。 一本取られる。 俺は頑固だなあ。

生と死 鍼を持って。

先日、 脳腫瘍で友人が亡くなった。 数週間後には退院するはずだった。 治療にも見舞いにも行ってやれなかった。 知らせを聞いて、 既に遅かった。 いろんな思いがある。 悔しさ。 悲しさ。もどかしさ。 過去を振り返る気持ち。 喪失感。 虚脱感。 涙し、そこに残る確信は、 とある使命感。 どうやら鍼をもって、 死ぬ気でやらなければならないらしい。 戦わなけりゃならないらしい。 この気持ちはどこから来るのか。 自然と湧いてくる。 人として生を受けた上での贖罪か。 だとすれば、 人という者はよほど業が深いらしい。 生 死 鍼  色濃くそれらが僕の人生を取り巻く。 友人に~ 小学生の頃から知っている彼は、 高校時代には僕に、よく喧嘩を仕掛けてきた。 僕はばかばかしいといつも相手にしなかった。 おまけで数回殴られっぱなしになってたっけ。 一度ぐらい君と殴り合いをしても良かったな。 生まれ変わったら、 今度は殴り合いしよう。 どうか安らかに。

花の写真

今夜は家で撮影した写真を一枚★ nikonD200+カールツァイス、プラナー50mF1.4

パーキンソン病、追記2

前回の治療後、 左手陽明経の転筋ましに。 同時に左腰から足にかけての足陽明の転筋↓ 大腿部の肝経転筋まし。 足の第一指の反りがまし。 舌、紅点が減り、 治療した日は足が温まった。 ただし、未だ 臍、16椎下の右への歪みあり。 脈の右関位のショクあり(初診時より少しまし) 臍と16椎下の歪みと脈の動きが 悪いので、 腎との兼ね合いを再考し、 2診目より、 太衝、太ケイに取穴変更。 これにより、 関位のショク大分取れ、 臍、16椎下の右への歪みが驚くほど動いてくれた。 肝腎の兼ね合いもあり、 下焦が虚したため16椎にあれほどの 歪みを生じたのだと気付かされる。 4診目の本日は、 右天枢の虚、関元の虚に大分力が出てきて 指の吸い込まれる感がなくなってきました。 16椎、臍の右へのひっぱりも7割ほど緩解。 患者に、臨床にこそ鍛えられます。 なにより、こんな私に付いてきてくれる患者さんに感謝。 「安心して任せられる。」 との言葉を今日いただきました、 励みになります。 感謝。 先日、品川駅で新幹線を待っている間に、 本屋で立ち読みしようと、 一冊の本を手に取る。 「おっ、パーキンソン。」 よく見ると、 「キーパーソン」の単語 ただのビジネス書でした笑 職業病だね。 さてさて、 明日は忙しくなりそうです。

無題。

耳鳴りの患者の治療にあたる。 腎気の弱りがありて 肝気が昂ぶるために耳鳴りを生じる。 主要な要因は肝の方で、 肝が長期間にわたり負担があり、 徐々に腎気を食らっていった。 ここ数回 太衝、太ケイとつなぎ、 刺入した瞬間より耳鳴りが一定治まるのだが、 背部を望すると、 神道を中心に細かいゴマのような、 シミがある。 同時に、右心ユの表在に気滞と思われる、 面をなした邪がありてこれを捌く。 すると、シミがすーっと左より、中心から 薄く消えていく。 このシミは、20歳頃よりあるものだということ。 ”気が形をなす” 毎日非常に思い知らされることである。 現代医学では、形に囚われすぎる。 その原因に気の歪みがあることを再認識しなければならない。 いつかはこれが常識となる。 そうなって欲しい。 気は胡散臭く聞こえる。 私も元来理系なのでわかる。 しかし、超合理的に考えて、 否定する要素が全く見当たらない。 毎日、その存在を目の当たりにされるばかり。 我々の小さな知識など、 大きな自然界の摂理に比べれば取るにたらず。 我々は、何もわかってはいない。 知るべきは無知の知。 さあ、 人類よ 智慧を取り戻せ。 一見華やかなものに惑わされるな。 この社会のシステムは有用で大事だが、 重要ではない。 話は変わりますが、 最近、忙しく、 うちのハムスターの世話を妻に まかせっきりになってしまいました。 悪いなぁと思いつつも、 2、3日前から”ぎゅうにゅう” (真っ白の子) のお掃除を再開。 ごめんな、ぎゅうにゅう。 おいら、がんばるからよ★ 寂しい思いさせてごめんな。

”科学がどれほど偉大だというのか”

確かに科学は、 顕微鏡、望遠鏡、X線、レーダーなどによって われわれの感覚の領域を拡大した。 また、理性や数学や反復可能な実験によって 五官による観察を組織化した。 しかし、 もともと 科学や理性の証明はわれわれの五官による 証明であって、 科学の基礎も人間の眼や耳や鼻、舌、 触覚の上にきずかれているのである。 過去の自分のメモ書きから 眼に留まった一文である。 まさしくその通りだなあ。 私の言なのか どこからの引用か。 記憶にない。。 引用であれば是非読みたいのだが、 殴り書きにて不可。 傍らに ”科学がどれほど偉大だというのか”とある。 ちゃんと書いといてくれよと思う。 己のずぼらが身にしみる。

パーキンソン病、追記

初診時の情報です。 望 気色は白く、 下焦の位にて黒、黄 頬部に赤 全体にむくみ気味 臍が右による 歩行時、 くの字型に歩行し、 背部大腸位から、前部臍位 で右に偏り、くの字を作る。 下焦で傷陰がつのったか。 この腰の大腸位を歩行時に 使えておらず、 足のみの歩行となり、 独特の歩行。 また、手足左陽明位で転筋し、 歩行時、前屈姿勢。 左陽明経、腹部から、足にかけて 強く引っ張られる感が強い。 この折に足裏を診る、 左裏肝脾肥厚を確認 切経 肘関節付近、合穴を中心に冷感アリ (左尺沢に強シ) 左手三里実 右手三里虚中の実 左後ケイ虚中の実ニテ熱感アリ 三里が右に沈み左ニテ実 両太ケイが虚ニシテ水腫、 右陰陵泉 虚中の実 太衝は左に実きつく 右に枯れあり 肝経の兼ね合いか。 足の第一指が反って強張っている。 大椎から身柱にかけて窪む 左肺ユから膈ユにかけて表在の邪が広がる (面で広がる) この中で督ユで自汗ヲミル 右は督ユを中心に左に比べ狭い邪 左胆ユ、左胃ユに邪実が少し沈んでいる 大腸ユが左を中心に広範囲に表在の邪を広げ 右に伸びている。 (気海ユから腎ユまで大きくかぶる) 中心にある陽関が右に歪みて 臍とともに体躯を右に流している。 臍は右左に扁平に広がり、 右に大きく釣られる 圧痛は診ズ 腹診 左脾募に邪 (夢分流の臓腑之図にあります。 『弁釈鍼道秘訣集』を参照下さい) 右天枢 関元に虚(ともに結構深い) 臍は切経最後を参照。 舌は先に紅点多く、 白厚ニ苔 紅舌気味やや色褪せ 聞 発声時に腐を感じる 内熱をこもらせたような独特のものあり 脈は、 ①幅が不足気味で (幅の割に力はあり) ②尺位は弱く、濡を呈す (特に右尺位) ③右関上の浮位にて 弦を帯びたショクを含む (北辰会方式で言う枯か) 治療 肝陽化風として また、同時に肝腎の傷陰を意識し、 手足陽明の転筋は、傷陰の結果とする。 実際、腎気が弱ると陽明位に相対的な 邪が停滞すると強く感じている。 1:左太衝の実がきついため それを狙い取穴し、同時に陽明を通す。 左太衝+左曲池+16椎下 左太衝にて左の脾募の邪が取れ 天枢と関元の虚がましになるも、 脈の③が取れてくれず、 右の太衝(虚中の実側)に変更。 案の状、脈③消失、 手が温もり、 頬の紅潮が消失、 歩行時に踵が地面にしっかりつくようになる。 (一定肝気が降りてくれたか。) また、 左曲池は16椎下で包括できたのでは ないかと若干後悔。 16椎下の左右の歪みがどうしても 放っておけず、 右、左の単穴で動いてくれる気がせず 16椎下を選択。 手陽明の転筋は消失。 歩行時、動かなかった16椎周りが若干だが 使えているように感じる。 歩幅が広がる。 足裏を接地状態のまま足をあげ 歩行が安定しなかったものが、 膀胱経が少し滋陰されたか 踵が少し返るようになる。 手の陽明が緩むと同時に 腹部から足にかけて陽明経で釣っていたものが 緩和され、前傾姿勢が若干ましになっている。 但し、腎との兼ね合いが課題。 (初診以上) いろいろと考えながら、 治療していますが、 数分で手指に感じたものを 文章にするだけでも、割愛して書いても このざまです。 人の感覚ってすごいんですね。 毎日やってることでも 文字にするのは大変なことなんですね。

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