マンスリーアーカイブ 2月 2008

挑戦者たれ。

週に2回、 大阪府吹田市の江坂という駅のそばの 内科で難病外来を担当しています。 そこで内科の院長から紹介されて、診た患者。 マッサージや他で鍼灸をけっこうされていたようで、 施術するために症状を聞いているうちから、 「オレの凝りは取れないからなぁ。 正直、話で聞いて来たが、 治るとは思わない。」 とズバっと言われました。 前回の施術で、本日は二回目の施術、 一週間以上経過しましたが、 回旋が困難だった首が回るようになり、 ぶり返すこともなく、 「良くなった。横には確かに動くようになった。」 と、少し認めてくれた様子。 ただ、まだ首を前、後屈した際に抵抗があり それを取らせていただきました。 今日の施術が終わり、 「こんな小さな鍼で、ちょこっと刺すだけで効くなんて 信じられん。オレはテレビで催眠術とかやっても絶対に信じないし、 先生がやっているのをテレビでやっていたら信じないだろうな。 不思議だ。」と、 ぶっきらぼうな感じはあるけれど認めてもらったみたいでした。 なんだかうれしかったです。 布教活動のような時もあるけれども 本当に鍼をやって良かったと思う瞬間があります。 というか、僕にはこれしかない(笑) 自分が院長として緑地公園の一鍼堂で毎日鍼をにぎっていますが、 そこに来院される方は多くが、 僕のやり方に興味をもっていらっしゃたり、 紹介での方がほとんど。 逆に、 何もない状況で、出張先などでがんばらせていただくと、 また違った、現場での苦労と感動がある。 いろいろなことに、鍛えられます。 今回は肩や首が回らないといったよくある症状だが、 難病や原因不明の病も同じように診て 丁寧に施術しないことには治らない。 病名で診るわけではなく、 1つずつ顔を診て、舌を診て、 脈を診て、腹を診て・・ 簡単なものなどひとつもない。 肩こりひとつにも努力と感動があります。 これまでにもいろいろな苦労がありました。 しかし、思い返すと、 ただただ ありがたい。 鍼に感謝。 いつまでも我が心は挑戦者でありたいと強く思う。

美容鍼灸(針灸)ってなんぞや!?

"美容鍼灸(針灸)"ってなんだろか。 最近、よく見かけるのが、 "美容鍼灸(針灸)" いったい何なんだ!? 美容鍼灸(針灸)って。 患者側、特に女性にとってとても魅力的に聞こえるであろう、 この美容鍼灸(針灸)。 鍼灸師側からみた美容鍼灸(針灸)はどう映るか。 美容っていってもいろいろあるのでしょうが、 ここでは顔に着目して考えてみました。 占い師さん(パソコンで"売らない資産"と変換されました笑 え?面白くないって?すいません。) が顔の相を見るように、 我々、鍼灸師は顔の気色で、 五臓六腑の健康状態を診断いたします。 胃の悪い人には胃の悪い顔を。 腎の悪い人なら、腎の悪い顔、骨格をしています。 具体的に言うと、顎が細くなってきます。 あるいは、顎の部分が浅黒く色が抜けてきます。 邪気で言うならば、 チョコレートや油ものや、味の濃いものを偏食し、 体に湿熱をこもらせた場合、 顔には、にきびや吹き出物が多く出来てきます。 気血の巡りが悪くなると、 顔色も悪くなりますし、 結果、オ血を生成すると、唇が暗く、紫がかったり、 顔全体が浅黒くなってきます。 顔という部位であっても、東洋医学では、 それが全体を把握するための情報源であり、 顔を見た瞬間から、診断が始まっているものです (きちんとした鍼医者は。) 逆に言うと、 体の悪い部位が、取り去られれば、 それに相応した、顔の変調は自然と治ってきます。 顔と体は常にリンクしており、 顔と体と内臓は常にリンクしているのです。 部分は全体を映し出すのです。 顔もまたしかりです。 体を治しているうちに、当然美容にもなるのです。 美容には効果がないが、 内臓には良いということはあり得ません。 すべて条件が投射されるのです。 つまり、美容鍼灸(針灸)と謳っている時点で、 患者の全体像を診ていないということです。 体を部分、部分で切り離して観ていくのは、 現代医学の生態観であり、 東洋医学はもっと大きなものをみています。 部分医学が、次第に矛盾を生み見直され始めています。 東洋医学という世界観を魅力を持っているのに、 彼らは、それを手放し、部分医学に走るのでしょうか。 そもそも美容鍼灸(針灸)という言葉は、 鍼灸師側から発生した言葉ではなく、 あくまで社会のニーズによって生まれたのないでしょうか。 "美容"とつけば儲かるという事実に治療者側も飛びついた という要素が強いのではないでしょうか。 鍼灸(針灸)も商業的になったものです。 私は嫌いです、この"美容鍼灸(針灸)"という言葉。 例えれば、寿司屋が「最近、カレーがはやっているそうや。 おっしゃ、明日から俺もカレーやろう」 という臭いがしてしょうがない。 私が患者なら"美容鍼灸(針灸)始めました"と宣伝するような 鍼灸院には行きません。 極論かもしれませんが、 あくまで私の意見です。 たまには、こういう頑固な意見があってもいいのではないでしょうか。 "美容鍼灸(針灸)"があったって良いじゃないと考える人 もいるでしょう。 しかし、私はあくまでも鍼灸は誇るべき"医学" だと思っています。 おや? ここに美容は医学か。 という問いが生じます。 美容整形ってありますもんね。 美容整形の西洋医学的立ち位置ってどうなんでしょうかね。 異端なのか。 認められているのか。 ううむ。 難しい。。 いやいや!、しかし、 鍼をやる人間が全体をみつめる生態感を失ってはなりません。 これは譲れません。 部分医学は、そっち側の人間達がやればよい。 鍼師はもっと守らなければならないものがあるだろう。 ただでさえ、立場が弱いのに。 そんな器用さはいりません。 器用になるな! 鍼灸師!  儲けに走るな! 鍼灸師! プライド捨てるな! 鍼灸師! 鍼灸師!顔だけ診るな!人を診よ! 明日は忙しくなります。 まさに戦いです。 早く寝ます。

考えるな 感じろ。 Don’t think. feel!

僕は、 鍼を持つ際の心持ちを 大事にしています。 世の中には鍼灸師も多くなり、 鍼にもいろいろな鍼があります。 金儲けのための鍼 自分を表現するための鍼 なんとか治したいと意気込む鍼 人に魅せるための鍼 治さなくてはならないという焦る鍼 学問的或いは探究心に導かれる鍼 さてさて、 どれが正解でしょうか。 僕は何を目指したいか。 どうありたいか 常に考えています。 また、 そこから外れるといつも悩みます。 実は、上記の鍼すべてが目指すところではありません 人には”気の流れ”というものが ありますから、 これにのっかるような鍼をしたい。 水の流れは変えられない、 変えよう、俺はこうする、 こうしてやりたいという強張りが逆に 邪魔をする。 手技云々がよく議論されますが、 その所作は患者に対するときに 自ずと導かれるものだと思います。 そんな鍼を。 今日はそんな鍼が出来る時間が結構ありました。 自ずと口数は少なくなります。 なにかに取り付かれたように、 体が動くような時があるものです。 不思議なものです。 何かを見ているようで何も見ていないようで すべてが見えているという感覚。 我が心は 優しいようで 怒っているようでもなく 喜んでいるようでもなく 恐れているようでもなく 自然と 患者の声を捉えることが出来 自然と 鍼をそこに置けるべきである。 陰陽五行論も教えてくれます。 こんな抽象的な話ばかりですいません。 こんなことばかりを考えています。 病治しは 病気との闘いであり 患者との戦いであり 己との戦いです。 勉強はしていくべきです。 それは前提です。 そこから先の話です。 そこを置く土台の話です。 私も体が弱いです。 忙しい中、へろへろになりながら 患者の施術にあたっています。 どっちが病人かという問いも私の中にあります。 患者と私と 一緒にがんばりましょう。 共に進みましょう。 治せる鍼ならいいのです。 そのためならなんだってします。 日常が修行 日常の思考自体も切り離すことは出来ない。 道を誤るべからず。 公使ともども芯の軸はぶれるべからずです。 体裁はこだわらず 思ったことをそのまま書きました。 読み返すとめちゃくちゃかもしれませんが、 伝わるかどうかは、また別の話。 そのままにしておきましょう。 そうそう。 昔好きだった、 ブルース・リーも言っていましたね 「Don't Think.  Feel!」 考えるな 感じろ です。 夢中になって、 マネをして、 彼から学んだ格闘術はなかなか役に立つことはないのですが、 この一言が私の心の奥で、 いつまでも黒光りしています。 追伸。 最近は、患者様からの体験談が続きました。 せっかく書いていただいたものであり、 ホームページに紹介しますと患者に話していたものの、 溜まりっぱなしであったので、 申し訳ない気持ちとともに改めて紹介とさせていただきました。 ご協力ありがとうございます          一鍼堂 院長

突発性難聴でお困りのN.T様の体験談

大阪府豊中市在住 N.T様 60代 突発性難聴で左耳が全く聞こえなくなって、 16年になろうという時に、先生に出会える事が出来たのが 私の人生にとって、本当にラッキーな事でした。 今迄も、いろいろな治療(針、整体、カイロプラクティック、指圧等) を受けましたが、“発病から3ヶ月たっているから”とか “時間がたちすぎているから”とか、言われながら “それでも治りたい!”と思う気持ちで通いましたが、 何の反応もなかったのであきらめていました。 ここの先生の初回の治療の時に、私のあきらめている気持ちを見抜かれたのでしょうか? “可哀相ですネ!何とか治してあげたい!!”と、おっしゃった言葉に 気迫の様なものを感じ、今迄の先生方と何か違うと思いました。 治療3回目の帰りのホームで、聞こえない左耳にさわやかな風が通ったのです。 うれしくて、胸がドキドキして、誰かにこの気持ちを話したくて、 ホームの端から端迄知人がいないか探し歩きました。 その後、3・4回目の治療の帰りに、電車の車内放送が音として感じる様に なり、今では(半分位のボリュームで)聞きとれる様になってきています。 ていねいに一生懸命治療して頂いたおかげです。 本当にありがとうございます。これからも、よろしくお願い致します。

三叉神経痛・不整脈・腰痛でお悩みのH.S様の体験談

三叉神経痛・不整脈・腰痛でお悩みのH.S様の鍼灸治療体験談はこちらに移動しました

魔女狩りと東洋医学

魔女狩りに対する一側面に以下の事実があったらしい。 魔女狩りの初期段階で、魔女とされた女性の 多くは産婆であり、薬草などの知識に通じた 民間療法の専門家であった。 「英語の魔女=witch」の語源は古英語のヴィッカ(wicca)、 つまり「賢い女」と言う意味であり 村人達の尊敬を集める存在だった。 ところが、 協会は近代医学の名のもとに大学を設立して医学部を置き、 薬草などの民間療法の排除を意図するようになる。 それまで、 「賢い女」だったはずの女性達が、 近代医学と競合すると言う理由で弾圧されたそうだ。 まったく 明治維新以降の日本における 東洋医学の立ち位置とリンクしますね。 法律では、我々鍼灸師は 「病気が治る」 と言ってはいけないことを知っていましたか? 西洋医学で治せない病を  「実際に治して」も「治した」とは 言ってはならないのです。 めちゃくちゃ悔しいです。 また、厳密には「治療」といっても駄目なのです。 現代日本でもまさしく権力によって虐げられてきました。 東洋医学はまさしくこれに立ち向かわなければならない。 狩られるものか。 素晴らしい医学を残していきたい。 残さなければならない。 でも、少しずつ変わっていっているのかな。 そのためにも鍼灸師は死ぬ気でがんばらなければならないと思う。 もちろん僕も含めて。 今の100倍、1000倍は勉強しなくてはならない 多くの鍼灸師自体が寝ぼけていると思う。 西洋医学にすりすりした 東洋医学をやってばかり。 本当に思います。 今の学校の教えているような鍼灸じゃ、 もちろん鍼灸は効くよとは胸を張って言えないのです だから鍼灸師みんながんばんなきゃなんない 保険請求の方法や点数の稼ぎかたばっかり やってる場合じゃないと思う 金儲けなら株や為替でもやればいいと真剣に思う。 権力に媚びるな。 本気で東洋医学をやろう。 僕も今日から再び心を入れ替えてがんばります。 狩られるものか  何故か魔女狩りの記事に触発されてしまいました。             一鍼堂 

{受付日誌}一鍼堂でお気に入りのもの 4

どうも、受付です。 第四回にして約1ヶ月・・・わたくし頑張ってますね!←自身のブログはサボり気味なのに・・・ 今回はお気に入りというか個人的に困っている(?)一鍼堂のものを紹介しますね。 今回の困ったちゃんは・・・ コレです。 簾? ウッドな暖簾? アジアンな感じですね。 これの奥には、従業員の着替えやらスリッパやら掃除機やら備品が色々詰まっているのですが。 何が困ったって・・・ 奥のものを取りに行くときに顔にかかってとっても邪魔!! 手でよけてもしゃらしゃら~っと落ちてくる!!! ただでさえ狭いコーナーで、私は四苦八苦しております。 でも、他のスタッフはすんなり入っていくのでやはり慣れかなぁと思っています。 私が不器用なだけでしょうか。 個人的には、暖簾本体はとってもお気に入りです。 ただあのコーナーにあるから困ったちゃんなだけです。 一鍼堂にて、受付があの辺で右往左往していたら 「ああ、このことか・・・」 とかわいそうな目で見てやってください。 受付がしょんぼりします。 ではまた。

最新記事一覧

人気の記事ランキング

院長のオススメの記事