マンスリーアーカイブ 8月 2007

{Q&A}  施術を進める上での主訴以外の変化について。

Q 症状以外に目の見え方や、   耳の聞こえ方などが良くなったのですが何故ですか A 一鍼堂では単純に症状だけを追うことは致しません。   一身全体を整えることで、   その原因に伴う症状は自然と緩和されて参ります。

お盆の海は要注意!

先日滋賀に行きました。 夜の琵琶湖に向かった知人が 波打ち際で何やら騒いでおります。 案の定、両足がつったとのこと。 仲間が抱えて僕の元に連れてきました。 いつも鍼を持っているので、 右の陽陵泉と右の三陰交へ金のテイ鍼で温補を意識しつつ やや写法的に触れてすぐに元に戻りました。 しかし、 そもそも友人が連れて来た時点で死への恐怖からはすでに脱しており、 ただ 足の転筋といものが目の前にあるものを治しただけのこと。 もし溺れていたらとゾッとします。 絶対にこの季節の夜の海には入らないで下さい。 底無し沼のように海に誘い込まれたら帰ってこれないかもしれませんよ。 夜の海の深さには人間なんてものはちっぽけであまりにも無力。 鍼までも無力。 気を付けましょう。

{お知らせ} お盆の日程について

バタバタしておりましてWeb上でお盆の日程を公開しておりませんでした。 今さらかとは思いますがこの場を借りまして。 お盆の日程 通常通り9:00~12:00で診察致しております。 又、16日(木)は一鍼堂にて9:00~12:00で診療致しております。               ~ 大阪から真の鍼灸を 一鍼堂 ~

足少陰腎経

足少陰腎経                 クリックで拡大いただけます。   (別ウィンドウで開きますが、全画面で表示して下さい。    収縮することによる文字の荒れが確認されています。)  経穴学 ○湧泉(井木穴) 取穴部位 足底中央の前方陥中で、足指を屈すると最も陥凹する部に取る。 由来 「泉」は地下より噴き出す水を指し、「湧」は水が吹き出すことを指す。本穴は足心に位置する腎経の井穴であり、脈気が湧きだす処であるため、湧泉と命名された。   ○然谷(滎火穴) 取穴部位 内果の前下方、舟状骨粗面の直下に取る。 由来 「然」は然骨すなわち舟状骨を指し、「谷」は陥凹部を指す。 本穴は然骨下方の陥凹部中にあるので、然谷と命名された。 ○太谿(兪土穴)(原穴) 取穴部位 内果の最も尖ったところ高さで、内果とアキレス腱の間陥凹部、 動脈拍動部に取る。 由来 「太」は大を指し、「谿」は渓と同じ意味である。太谿は山間の流水を指す。山の谷は谿に通じ、谿は百川に通じる。本穴には、腎水は湧泉より出て然谷を通過し、ここに集まって太谿を形成するという意味がある。 ○大鐘(絡穴) 取穴部位 太谿穴の下5分で踵骨上際、アキレス腱の前陥凹部に取る。 由来 「鐘」は同じ発音である踵を意味する。腎は骨を主り人体を起立させるが、踵は腎気を盛大に受けて人体を支えている。本穴は踵に位置し、また足の少陰経の絡穴であり、大絡が別注して脈気が盛大になる処であることから大鐘と命名された。 ○照海 取穴部位 内果の直下1寸に取る。 由来 「照」は光明のことであり、「海」は百川の帰属する処である。 本穴は内果の下1寸の陥凹部にあるが、ここは陰蹻脈が発生し足の少陰の脈気が集まる処であるので、脈気は海のようにあふれている。 また本穴は眼疾患を治療し眼に光明をさすので照海と命名された。 ○水泉(郄穴) 取穴部位 太谿穴の下1寸で、踵骨隆起の前、陥凹に取る。 由来 「泉」は水源である。本穴は腎経の郄穴であり、気血が深く集まる処である。腎経は太谿より大鐘を通って本穴に下っているが、本穴はちょうど深い処にある水源に似ているので、水泉と命名された。 ○復溜(経金穴) 取穴部位 太谿穴の上2寸で、アキレス腱の前に取る。 由来 「復」は返還を指し、「溜」は急な水流を指す。足の少陰経の経気は、然谷より内果後方の太谿を通って大鐘、水泉に下降し、巻きつくように照海に至った後、太谿の直上にある本穴に返還するので、復溜と命名された。 ○交信 取穴部位 復溜穴の前方、復溜穴と脛骨内側縁の間に取る。 由来 「五徳」(仁・義・礼・智・信)の中で、信は五行の脾土に属す。腎経は本穴より出て脾経の三陰交と交会するので、交信と命名された。 ○築賓 取穴部位 太谿穴の上5寸で、腓腹筋下垂部とヒラメ筋の間に取る。 由来 「築」は堅実なことをいう。「賓」は膝蓋骨と同音である。本穴は腓腹筋を堅くしたときの筋腹下端にあって膝蓋部をささえる、という意味から築賓と命名された。 ○陰谷(合水穴) 取穴部位 膝を少し屈曲し、膝窩横紋の内端で半腱様筋腱と半膜様筋腱の間に取る。由来 「陰」は内側を指し、「谷」は陥凹を指す。本穴は膝の内後側の陥凹中にあるため、陰谷と命名された。 ○横骨 取穴部位 曲骨穴の外5分、肓兪穴の下5寸に取る。 由来 「横骨」とは陰上に横起している骨(現在の恥骨)を指すが、 本穴は恥骨の上方にあるので横骨と命名された。 ○大赫 取穴部位 中極穴の外5分、肓兪穴の下4寸に取る。 由来 「大赫」は盛大を指す。本穴は衝脈と足少陰の交会穴であり、 内部には子宮がある。陰気が盛大になっていることから 大赫と命名された。また「赫」は輝かしいという意味を持ち、 婦女が妊娠すると本穴は突出して見やすくなることも 命名の由来となっている。 ○気穴 取穴部位 関元穴の外5分、肓兪穴の下3寸に取る。 由来 本穴は関元の両側5分にあり丹田に隣接している。 丹田には気が納められており、腎も納気を主るので、 納気の要穴として気穴と命名された。 ○四満 取穴部位 石門穴の外5分、肓兪穴の下2寸に取る。 由来 本穴は足の少陰経が腹部に至って第4番目の経穴である。 また臍下の積聚・疝瘕・胞中有血、振寒による大腹の石水、 腸澼による泄切痛という4種類の腸腹満滞の症を主治することから 四満と命名された。 ○中注 取穴部位 陰交穴の外5分、肓兪穴の下1寸に取る。 由来 本穴は足少陰経と衝脈との交会である。 足少陰経は衝脈と並んで上行し、腹中の陰交穴のところで交会して 胞中に注ぎ込むので、中注と命名された。 ○肓兪 取穴部位 臍の外5分に取る。 由来 「肓」は肓膜を指す。本穴は臍側にあって、 大腹と小腹の間にあたり、中は肓膜に応ずることから、 肓膜の「兪」という意味で命名された。 ○商曲 取穴部位 下脘穴の外5分、肓兪穴の上2寸に取る。 由来 大腸は金に属し、(宮・商・角・徴・羽)の金性である 「商」と相関する。「曲」は湾曲の意味である。 本穴の穴位は大腸が横曲する処にあるため、「商曲」と命名された。 ○石関 取穴部位 建里穴の外5分、肓兪穴の上3寸に取る。 由来 「石」は硬い石を指し、堅満の意味をもつ。 「関」は重要な処という意味で、本穴が胃脘部に近いことから 飲食の関を指す。本穴は大便閉塞、気結腸満、内に積血がある 不妊の婦人などを主治することから、石関と命名された。 ○陰都 取結部位 中脘穴の外5分、肓兪穴の上4寸に取る。 由来 腎は水を主り陰に属す。さらに衝脈は陰血の海であり、 やはり陰に属す。また「都」は集合する処を指す。 本穴は腎経と衝脈の交会穴であり、陰気が集合する処であることから、 陰都と命名された。 ○腹通谷 取穴部位 上脘穴の外5分、肓兪穴の上5寸に取る。 由来 「通」は通過を指し「谷」は水穀を指す。 本穴は胃の上部に位置しており、水穀が通過する処であるため、 腹通谷と命名された。 ○幽門 取穴部位 巨闕穴の外5分、肓兪穴の上6寸に取る。 由来 「幽」はかくれてはっきりしないことを指す。 腎経は本穴に至って腹部の陰から胸郭の陽に出ており、 また衝脈も本穴で腎経と交会した後、胸中に拡散している。 つまり本穴は、かくれた腹中で両陰経の脈気が交会する 最後の経穴であり、腹中より胸郭に出る門となっていることから、 幽門と命名された。 ○歩廊 取穴部位 中庭穴の外2寸、第5肋間に取る。 由来 「歩」はゆっくり行くことを指し、 正中のことを「庭」といい、「廊」はその両側を指す。 腎経の脈気は、ここより胸部の両側を上行するので、 歩廊と命名された。 ○神封 取穴部位 膻中穴の外2寸、第4肋間に取る。 由来 「神」は神明を指し、心は神明を主っている。 また「封」は境域を指す。本穴は心臓に近接しており、 心の境域という意味で「神封」と命名された。 ○霊墟 取穴部位 玉堂穴の外2寸、第3肋間に取る。 由来 「霊」は神霊つまり心を指し、「墟」は丘を指す。 本穴は胸部の膨隆部にあり、内は心臓に応ずるので霊墟と命名された。 ○神蔵 取穴部位 紫宮穴の外2寸、第2肋間に取る。 由来 「神」は神明を指し、「蔵」は貯蔵を指す。 本穴は心の傍らにあって内は心に応じており、腎経の脈気は上行した 後、ここから心に入って貯蔵される。また心は神を蔵する。 これらのことから本穴は神蔵と命名された。 ○中 取穴部位 華蓋穴の外2寸、第1肋間に取る。 由来 「」は郁と同じ発音で、もののあや、色の美しさを形容している。 本穴は肺の近くにあるが、肺は華蓋であり、 「文郁(色とりどりで美しい)の府」とも呼ばれていることから、 中と命名された。 ○兪府 取穴部位 続く 参考文献: 医道の日本社  「経絡経穴概論」 東洋学術出版社 「針灸学」

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